スマートフォンの利用が日常化する中で、気がつけば月の途中でデータ容量が尽きてしまった、という経験は多くの人が一度はあるのではないでしょうか。
ドコモの「irumo」では、そんなギガ不足に備えてデータ容量を追加できる方法がいくつか用意されています。
しかし、追加方法にはそれぞれ特徴があり、料金や利用ルールも異なります。
また、追加したデータの繰り越し可否など、知らないと損をするポイントも存在します。
この記事では、irumoでのデータ追加方法やその料金体系、さらにはギガの繰り越しに関する基本ルールについてわかりやすく解説していきます。
irumoのデータ追加方法は2パターンある
irumoでは、通信速度の低下を回避するために、追加のデータ容量を用意する2つの方法があります。
それぞれの特徴を理解して、あなたの利用スタイルに合った対処法を見つけてみましょう。
自分で選べる!その場で1GB追加
ギガ不足になった場合、専用のオプションがあります。
ドコモが提供している「1GB追加オプション」は、必要なタイミングで自分の判断でデータ容量を追加できる方法です。
このオプションを使うと、すでに速度制限がかかっている状態でも、即座に通常速度へ戻すことが可能になります。
手続きは、My docomoやirumoの公式アプリから簡単に行うことができ、スマートフォンがあれば24時間いつでも申し込みが可能です。
例えば、動画を観る予定が急に入った場合でも、その場で1GBを追加してすぐに対応できるため、不便さを感じることはありません。
自分で使い方を細かく管理したい人や、毎月のデータ使用量が予測しやすい人にとっては、非常に便利で安心感のある手段となるでしょう。
自動で補充するならスピードモード
スピードモードは、事前に設定しておくことで、データ容量が足りなくなったときに自動で追加される機能です。
このオプションの魅力は、速度制限によるストレスを感じずに、そのままインターネットを使い続けられる点にあります。
設定方法もシンプルで、1GB単位で10GBまで、あるいは無制限で追加上限を決めておくことができます。
そして、使用した分だけが課金されるため、無駄な支払いになりにくいという利点もあります。
しかし、便利な反面、注意すべき点も存在します。
一度スピードモードをオンにすると、翌月以降も自動的に継続されてしまうため、使わない月でも意図せず課金される可能性があるのです。
たとえば、前月に容量が不足して設定したまま忘れていると、今月は使い切らなかったのに1GB分の料金が発生してしまうといった事態も起こり得ます。
このように、利便性を優先したい方には適していますが、利用状況の変化に応じて設定を見直すことを忘れないようにしましょう。
意識して管理しなければ、知らぬ間にコストが増えていたというケースも少なくありません。
データ追加にかかる料金
追加データを購入する場合、1GBにつき1,100円(税込)の料金が発生します。
これは、他社と比較するとやや高めの設定であり、頻繁に利用すると月額料金を超えてしまう可能性があります。
また、料金は現金での支払いに加えてdポイント(通常ポイント)での支払いにも対応しています。
しかし条件として「1GB追加オプション」をMy docomoから申し込む場合に限り、ポイントの利用が可能です。
さらに、スピードモードで自動追加された分にはdポイントを充当できないため、ポイントを有効に使いたい場合は手動での追加が前提になります。
ちなみに、稀に期間限定で実施されているキャンペーンを活用すれば、実質的に半額でデータを追加できることもあります。
例えば、指定されたサイトからキャンペーンにエントリーしたうえで、当月中に「1GB追加オプション」を利用すると、後日dポイントが還元される仕組みです。
このように、1GBあたりの料金が高めな分、dポイントやキャンペーンをうまく活用することがコスト削減の鍵となります。
マイページやアプリで申し込むのが分かりやすい
データ容量を追加するには、いくつかの手段がありますが、最も手軽でおすすめなのがオンラインでの申し込みです。
irumoでは、My docomoやirumo公式アプリからいつでも追加手続きができるようになっており、店舗に行く必要がありません。
具体的には、アプリを開いてホーム画面に表示される「今月のデータ利用量」セクションから、追加データの購入画面に進むことができます。
そこでは現在の残り容量の確認ができるだけでなく、ボタンひとつで1GBを追加する操作が可能です。
このとき、Wi-Fi経由やパソコンなどドコモの回線以外からアクセスする場合は、dアカウントのIDとパスワードが必要になります。
一方、ドコモ回線からのアクセスであれば、契約時に設定したネットワーク暗証番号で手続きが進められます。
わかりやすい画面設計により、操作に不慣れな人でも迷わず進めることができ、24時間対応である点も安心材料の一つです。
ただし、アプリのバージョンや利用環境によっては、一部の機能が正しく表示されないこともあるため、最新の情報で手続きを進めるようにしましょう。
このように、マイページや公式アプリを利用すれば、いつでもスムーズにデータ追加が可能になります。
初めての人でも戸惑いなく利用できる設計になっているため、急な通信制限にも落ち着いて対処できるでしょう。
irumoのデータ繰り越しルールを理解しよう
データを賢く使い切るためには、繰り越しの仕組みを正しく理解することが大切です。
基本プランのデータは繰り越し不可
irumoの料金プランで提供されている月間データ容量、たとえば0.5GB、3GB、6GB、9GBなどは、どれだけ余っていても翌月に繰り越すことはできません。
つまり、当月中に使い切らなかった容量は、月末の時点ですべて消滅してしまいます。
この仕組みは、ahamoなど他のドコモ関連ブランドでも共通して見られるもので、irumoにおいても例外はありません。
そのため、毎月の利用状況をしっかりと把握し、自分にとって無駄のないプラン容量を選ぶことが重要になります。
多くの格安SIMでは未使用分の繰り越しが可能な場合もありますが、irumoではそれが適用されないため、容量を余らせてしまうと実質的に損となってしまいます。
無理に節約して容量を残すのではなく、きちんと使い切る前提でプランを選ぶ意識が求められるでしょう。
追加データについては繰り越し可能
基本データとは異なり、irumoで後から購入した追加データについては、原則として繰り越しが可能です。
たとえば、速度制限を解除するために「1GB追加オプション」や「スピードモード」でデータを購入した場合、それを使い切らなければ翌月に持ち越すことができます。
繰り越されたデータの有効期限は、購入した月の「翌月末」までとなっており、翌月に入るとまずこの繰り越し分から優先的に消費されるようになっています。
たとえば、7月に追加購入したデータが余った場合、それは8月31日まで使えることになります。
これは高額な追加データを無駄にしないための配慮であり、ユーザーにとってはありがたい制度です。
これにより、追加で購入したデータを無駄にせず使い切ることができる仕組みになっています。
ただし、追加データにも利用期限がある以上、ずっと持ち越せるわけではありません。
使い残した分を有効に活用するには、翌月の利用ペースも意識しておく必要があります。
基本プランはリセット方式、追加データは期間限定の繰り越しという違いをしっかりと押さえておくことが、効率的なギガ運用につながります。
追加データ繰り越せないケース
追加データの繰り越しは原則可能ですが、全ての状況で無条件に有効というわけではありません。
ここで重要なのが、プラン変更との関係です。特に、購入月に翌月からのプラン変更を予約していた場合、その繰り越しは無効になります。
具体的には、例えば7月中に1GBを追加し、同じ7月のうちに8月からのプラン変更を申し込んだとします。
この場合、追加した1GBは7月末までに使い切らなければならず、本来であれば翌月まで使えるはずのデータが、月末で消滅してしまいます。
このルールはあまり知られておらず、意図せず追加データを失ってしまうユーザーも少なくありません。
よって、プラン変更の手続きを行う際は、当月中に追加データを利用する予定があるかどうかをしっかり確認し、必要に応じて追加を控える判断が求められます。
このように、繰り越しに関するルールは単純そうでいて、実は細かな条件が影響します。
だからこそ、毎月の利用状況だけでなく、翌月以降のプラン計画も視野に入れてデータ管理を行うことが大切です。
プラン変更とギガ追加、irumoではどちらがお得?
毎月データが足りなくなるなら、プランの見直しも選択肢の一つです。
ここでは、追加購入とプラン変更のコスト面を比較しながら、選び方のポイントを見ていきます。
毎月追加してるならプランアップを検討
もし毎月のように1GB以上の追加購入をしているのであれば、結論から言えば、より大容量のプランに変更する方が経済的です。
なぜなら、irumoのデータ追加料金は1GBあたり1,100円(税込)と割高であり、追加回数が増えるほど無駄な出費が積み重なるからです。
例えば、3GBプランを契約している人が毎月1GBずつ追加している場合、基本料金に加えて1,100円が発生することになります。
しかし、6GBプランに変更すれば、月額の差額は660円程度であり、同じ3GB分のデータを確保しながら費用を抑えることが可能になります。
ギガを追加した方がコスパが悪くなるので、プラン変更を検討した方がいいのです。
このように、追加購入が一時的な対応で済まない場合は、いっそ上位プランに切り替える方が長期的には得策です。
自分の使用傾向を見直し、適切な容量へ調整することで、無駄なく快適な通信環境が手に入ります。
注意!料金プランを変更しても反映されるのは翌月
プラン変更は柔軟な選択肢の一つですが、その反映にはタイムラグがあります。
プラン変更の手続きをしても、新しい容量が適用されるのは翌月の1日からです。
そのため、月の途中でデータを使い切ってしまった場合には、即座にプランを変更しても意味がありません。
このような場面では、現実的な対処法として「1GB追加オプション」や「スピードモード」を使うしかありません。
つまり、月末近くで容量が尽きた場合は、その月の残りをカバーするために追加データを購入し、翌月からプランを切り替えるという対応が求められます。
このタイミングのずれを知らずにプラン変更だけで乗り切ろうとすると、思わぬ通信制限に悩まされることになります。
ですので、変更の申請時期と現在の利用状況をしっかりと見極めたうえで行動することが、ストレスを減らすコツです。
ギガ追加で他社サービスと比較
irumoを使っているけど、ギガ追加でコストがかかっているのであれば、他の格安SIMサービスと比較することは大切です。
良く知られているのは、irumoの安定した通信品質とドコモ回線という安心感ですが、使い方次第では他社の方が合っていることもあります。
たとえば、KDDIが提供するpovo2.0では、1GBのデータトッピングが390円と格安で、irumoの1,100円と比べて非常にリーズナブルです。
そのため、頻繁にデータを追加したい人にとってはコスト面で魅力的です。
ただし、前述の通り基本プランのデータは繰り越しできないため、月によってデータ使用量が大きく変動する人には不便さを感じるかもしれません。
この点で、繰り越しが可能な他社プランと比較すると、柔軟性にはやや劣ると考えられます。
このように、料金だけでなく使い方やライフスタイルに合ったサービスを選ぶことが、後悔のないプラン選びにつながります。
irumoでギガが足りなくなる前に対処しておきたいこと
通知サービスの活用でギガ不足を未然に防ぐ
ギガ不足に気づくのが遅れると、突然の速度制限に悩まされることになります。
そこで活用したいのが、ドコモが提供する「データ量到達通知サービス」です。
このサービスを利用すると、設定されたデータ容量の近くまで使った段階で、メールでお知らせが届きます。
この通知は、プランごとに異なるタイミングで届くようになっており、たとえば3GBプランなら残り1GB、0.5GBプランなら200MBの時点でアラートが入ります。
通知を受け取れるアドレスは2つまで登録できるため、普段使っているスマートフォンのメールに加えて、パソコンのアドレスにも送ると見逃しにくくなります。
このサービスのメリットは、リアルタイムで残量の目安がわかることで、無駄な追加購入を減らせる点にあります。
逆に言えば、通知設定をしていないと、突然速度制限がかかってしまい、その時点で慌ててデータを追加することになるかもしれません。
通知の受信には手続きが必要ですが、月額料金は無料です。
My docomoやドコモショップでも申し込みができるため、まだ設定していない場合は早めに登録しておくと安心です。
プラン別の速度制限を知る
irumoでは、契約するデータプランによって速度制限後の最大通信速度が異なります。
つまり、どのプランを選んでいるかによって、制限時の使い勝手に大きな差が出るのです。
例えば、3GB、6GB、9GBのプランを選んでいる場合、速度制限後の最大速度は300kbpsに設定されています。
たとえば、文字中心のニュースサイトの閲覧や、LINEなどのテキストベースのメッセージアプリの利用、メールの確認など、比較的軽いデータ通信であれば問題なく利用可能です。
そのため、こうした用途が中心のユーザーであれば、わざわざ追加データを購入しなくても、それなりに日常的な使い方は続けられると言えるので、データ追加をせず利用し続ける選択肢も良いでしょう。
しかし、最小容量である0.5GBプランでは、速度が最大128kbpsまで下がります。
この速度では、Webサイトの閲覧すら困難で、LINEでメッセージを送る程度に限定されると考えておくと良いでしょう。
このように、制限後の通信環境はプランによって大きく異なります。
そのため、たとえ普段はデータをあまり使わないという人であっても、いざという時の利便性を考慮して、最低でも3GB以上のプランを選ぶという判断も視野に入れておくべきです。
irumoのデータ追加方法とは?まとめ
irumoでは、データを使い切った際の対処法として「1GB追加オプション」や「スピードモード」が用意されています。
どちらも便利ですが、使用頻度やライフスタイルに応じた使い分けが重要です。
また、料金や繰り越しルールには注意が必要で、特にプラン変更時には追加データが失効するケースもあるため、事前の確認が欠かせません。
さらに、通知サービスやアプリを活用すれば、ギガ不足を事前に察知しやすくなり、無駄な出費を避けられます。
自分に合った管理方法を見つけることが、快適な通信生活の鍵になります。