スマートウォッチをもっと便利に使いたいと感じていませんか?
最近では、スマートフォンが手元になくても通話や通知、決済までこなせる「ワンナンバーサービス」が注目を集めています。
中でも、ドコモの料金プラン「irumo」でもこのワンナンバーサービスが利用できるようになり、より手軽にアクセサリ端末との連携が可能となりました。
この記事では、irumoでワンナンバーがどう使えるのか、その仕組みや対応するスマートウォッチ端末、利用時に気をつけたいポイントなどを詳しくご紹介します。
irumoのワンナンバーサービスとは一体?
同じ電話番号を複数端末で使える仕組み
ワンナンバーサービスとは、1つの電話番号を複数の端末で共有できるようにするドコモの通信サービスです。
これにより、スマートフォンとスマートウォッチ、または対応する車載端末などが同じ番号で通信できるようになります。
その理由は、ドコモのネットワークを利用してスマートフォンの番号を仮想的に他の端末にも割り当てているためです。
つまり、スマートフォンが持つ電話番号を「アクセサリ端末」にも同じように持たせることで、スマホが手元になくても通信や通話ができるようになります。
例えば、スマートウォッチを使っていれば、スマホが近くになくても単独で電話をかけたり、LINEの通知を受け取ることができます。
これは、ワンナンバーという技術で、スマホの回線情報をスマートウォッチに届けているからです。
このように、ワンナンバーサービスは「スマホがなくてもスマホのように使える」環境を提供する仕組みであり、外出時の利便性を大きく高めてくれます。
スマホなしでできる幅が広がる
スマートフォンを持ち歩かなくても、必要な通信機能をアクセサリ端末で補える点が、ワンナンバーサービスの大きな特長です。
その理由は、アクセサリ端末が単体でモバイルネットワークに接続できるようになることで、スマホの役割の一部を肩代わりできるようになるからです。
たとえば、ジョギング中や買い物に出た際にスマートウォッチだけで音楽を聴いたり、バーコード決済で支払いを済ませたりといった使い方が可能になります。
このようなシーンでは、ポケットのない服装であったり、荷物を減らしたい場面が多いため、スマートフォンを携帯しなくて済むのは非常に便利です。
さらに、スマートウォッチ単体での通話やSMS送受信にも対応しているため、急な連絡にもすぐ対応できます。
Apple Watch単体で着信を受けたり、SMSを確認したり、LINEの通知をリアルタイムでチェックすることなども可能です。
一方で、スマートウォッチがGPSモデルであれば、ワンナンバーサービスは利用できません。
なぜなら、GPSモデルはモバイル通信機能が搭載されていないため、スマートフォンとのBluetooth接続やWi-Fiがないと機能が制限されてしまうからです。
このように、対応端末の選び方や通信環境の条件を正しく理解することで、ワンナンバーサービスの便利さを最大限に活かすことができます。
irumoでワンナンバーを利用する方法
ワンナンバーサービスを使うにはいくつかの方法があります。
最も簡単なのはirumoの公式サイトから、ワンナンバーサービスのオプション申し込みをするだけです。
しかし、他にも方法があるので、利用開始までの具体的な手順をケースごとに解説していきます。
スマートウォッチアプリからの手続き方法
ワンナンバーサービスは、自宅にいながら自分のスマートフォンを使って簡単に申し込むことができます。
特にApple Watchを使っている方にとっては、iPhoneのWatchアプリを利用する方法が最もスムーズです。
その理由は、Watchアプリからであれば、ワンナンバーサービスの申し込みと利用開始の設定が一貫して完了するからです。
複雑な手続きや別のアプリを立ち上げる必要がないため、初めての方でも直感的に操作がしやすくなっています。
例えば、iPhoneとApple Watchがすでにペアリングされていれば、Watchアプリの「モバイル通信」メニューからワンナンバーサービスの項目を選び、案内に従って進めるだけで設定は完了します。
必要なのはdアカウントでのログイン情報と、通信契約をしているスマートフォンです。
このように、アプリを使った申し込みは簡単でスピーディーです。
店舗申し込みのメリットと注意点
ワンナンバーサービスの申し込みは、ドコモショップやd gardenといった店舗でも受け付けています。
自分での設定に不安がある方や、デバイスの動作確認をその場で行いたい方には、店頭での申し込みが安心です。
なぜなら、スタッフによる対面サポートが受けられるため、設定手順でつまずいたり、細かいオプションの違いで迷ったりしても、すぐに相談できるからです。
とくに初めてスマートウォッチを使う方にとっては、操作に慣れるまで専門的なフォローがあることは心強いでしょう。
しかし、注意点もあります。ドコモショップでの申し込みは、サポート費用がかかる可能性があるため、費用の面ではオンライン申し込みよりも高くなることがあります。
たとえば、「ウェアラブル設定サポート」というメニューでは、1回の設定につき1,100円の費用が発生する場合があります。
そのため、店頭でのサポートを選ぶ際は、事前に料金の有無や範囲を確認しておくことが大切です。
また、受付時間は店舗ごとに異なるため、来店前には営業時間を調べておくとスムーズに手続きが進められます。
法人契約での手続き方法
個人契約とは異なり、法人名義でワンナンバーサービスを利用する場合には、申し込み方法が限られます。
主にドコモショップでの対面手続きが必須となる点に注意が必要です。
これは、法人契約においてはオンライン手続きが制限されているため、契約者本人が店舗に足を運び、必要書類を提示して申し込みを行う必要があるからです。
書類には、契約者の身分証明書だけでなく、会社の登記事項証明書や社員証など、法人契約に紐づくものが必要になることがあります。
例えば、ビジネス用途で社員がスマートウォッチを使う場合、会社単位での回線管理を行うことになるため、通常の個人手続きとは異なるフローが必要になります。
また、法人向けのdアカウントと車両IDなどを連携する場合、専用の申請手順があるため、事前に公式サイトで最新の情報を確認しておくと安心です。
このように、法人や特別なケースでの申し込みには一定の制約がありますが、その分セキュリティや管理体制がしっかりしているため、業務用途には向いていると言えるでしょう。
irumoのワンナンバーサービス対応端末
ワンナンバーサービスを利用するには、セルラーモデルのスマートウォッチが必須です。
これは、単独でモバイルネットワークに接続できる機能が必要だからです。
iOS系の対応端末
- Apple Watch Series 6
- Apple Watch SE
- Apple Watch Series 7
- Apple Watch Series 8
- Apple Watch SE(第2世代)
- Apple Watch Ultra
- Apple Watch Series 9
- Apple Watch Ultra 2
- Apple Watch Series 10
- Apple Watch Series 3
- Apple Watch Series 4
- Apple Watch Series 5
Apple Watchの場合、対応しているのはGPS + Cellularモデルだけです。
Wi-Fi接続やBluetoothだけで通信を行うGPSモデルでは、ワンナンバーサービスの申し込み画面すら表示されないため注意が必要です。
Apple Watchでは、購入時の仕様に「GPS + Cellular」と記載されていれば安心ですが、GPSモデルと混在して販売されているため気を付けましょう。
外箱やオンライン購入時のページでの確認を怠ると、後から使えないことに気づくケースもあるのです。
Android系の対応端末
- Galaxy Watch6
- Galaxy Watch7
- Galaxy Watch Ultra
- Google Pixel Watch 2
- Google Pixel Watch 3
Pixel WatchやGalaxy Watchについても、同様にLTE対応モデルでなければサービスを利用することができません。
さらにアンドロイドのバージョンにも気を遣う必要があります。
つまり、Bluetoothのみのモデルを選んでしまうと、ワンナンバーサービスを利用することはできません。
このように、スマートウォッチの機種によって対応状況が異なるため、購入時にはLTE通信が可能かどうかを確認することが不可欠です。
BMWやロールスロイスで使う場合の条件と設定手順
ワンナンバーサービスは、スマートウォッチだけでなく一部の高級車にも対応しています。
とくにBMWとロールスロイスの最新モデルは、車載通信システムを通じてこのサービスを活用することが可能です。
その仕組みは、車両自体にeSIMが搭載されており、ドコモの回線と直接通信できるようになっている点にあります。
このeSIMに対してワンナンバーサービスを設定することで、車の中でもスマートフォンと同じ番号でネット通信や通話を行えるようになります。
ただし、この設定を行うには、BMW IDまたはロールスロイス IDとdアカウントの連携が必要です。
具体的には、My BMWアプリや専用のウェブサイトから手続きを進める形となり、利用開始前にいくつかの認証や設定を済ませておく必要があります。
また、対象車両はすべてのモデルではなく、2022年以降の一部車種に限られます。
BMW・ロールスロイス対応車種
- 2シリーズ クーペ(2022年7月以降生産車両)
- 3シリーズ セダン / ツーリング(2022年7月以降生産車両)
- M3 セダン / ツーリング(2022年7月以降生産車両)
- 4シリーズ クーペ / カブリオレ / グランクーペ(2023年3月以降生産車両)
- i4、i7、iX(各モデルの対応時期は公式サイトでご確認ください)
- 5シリーズ(2023年7月以降生産車両)
- M4 クーペ / カブリオレ(2023年3月以降生産車両)
- 7シリーズ(2022年7月以降生産車両)
- X5 / X6(2023年4月以降生産車両)
- X7(2022年8月以降生産車両)
- XM(対応時期は公式サイトでご確認ください)
- Spectre
一部グレードでは「テクノロジーパッケージ」の追加が必要となるケースもあります。
このように、車でワンナンバーサービスを利用するには、車種や年式、設定環境などの条件をよく確認したうえで準備を進めることが大切です。
irumoのワンナンバーサービスは月額料金いくら?
基本サービス料金の詳細
ワンナンバーサービスの利用にかかる月額料金は、550円(税込)です。
この金額でスマートフォン1台とアクセサリ端末1台を電話番号で連携させることができます。
この料金に加えて、さらに便利に使いたい人向けに「マルチデバイスオプション」が用意されています。
このオプションを利用することで、1つの電話番号を最大5台のデバイスで共有することが可能になります。
家族で共有するというよりは、複数のアクセサリ端末を持つ個人ユーザー向けの設計といえるでしょう。
例えば、Apple Watchに加えて車両やタブレットなどを同時に利用したい場合には、このマルチデバイスオプションを追加することで柔軟な使い方ができます。
このオプションの月額料金は550円(税込)で、基本サービスと合わせて月額合計1,100円(税込)となります。
一見すると追加料金が高く感じるかもしれませんが、複数端末での同時利用が前提であれば、データや電話番号の一元管理ができる点でコストパフォーマンスは悪くありません。
初期費用・通話料・データ追加料金の注意点
ワンナンバーサービスを導入する際には、月額料金だけでなく初期費用や通話料、データ追加料金にも目を向ける必要があります。
まず、irumoプランでワンナンバーサービスを申し込む際、初期登録手数料については公式には明記されていないものの、ahamoでは550円(税込)の登録手数料が設定されています。
したがって、irumoでも手続き中に確認するのが無難です。
次に、通話料についてですが、スマートフォンと同様に30秒あたり22円(税込)で計算されます。
ただし「5分通話無料オプション」や「かけ放題オプション」に加入していれば、その条件がアクセサリ端末にも適用されます。
さらに、注意したいのがデータ通信です。アクセサリ端末で使用した通信量は、スマートフォンと同じirumoプランの容量から差し引かれます。
つまり、Apple Watch単体で音楽をストリーミングしたり、地図アプリを使った場合でも、契約しているデータ容量が消費されるということになります。
容量を使い切ると通信速度が大幅に制限され、必要であれば1GBあたり1,100円(税込)でデータを追加購入する必要があります。
この点を踏まえ、通信量の予測とプラン選定は慎重に行うべきです。
料金を抑えるためのおすすめプラン構成例
できるだけコストを抑えながらワンナンバーサービスを利用したい場合、どのプランを選ぶかが重要になります。
特に通信量に合わせて無駄のない構成を考えることが、長期的な節約につながります。
例えば、通知の確認やちょっとした通話が中心という方であれば、irumoの3GBプランにワンナンバーサービスを組み合わせる構成が現実的です。
月額料金は、プラン880円(税込・割引適用時)にサービス料550円を加えて約1,430円となり、日常的な使い方に十分対応できる内容です。
一方で、頻繁に音楽を聴いたり、地図を使って移動する機会が多い人には、6GBまたは9GBのプランを推奨します。
これにより、データ超過による速度制限のリスクを避けつつ、快適な使用が続けられます。
このように、利用スタイルをもとにデータ容量とオプションを見直すことで、無理のない範囲でワンナンバーサービスを活用することが可能です。
費用を抑えながらも便利さを確保するためには、自分の使い方にぴったり合うプランを見つけることがポイントです。
irumoのワンナンバーサービスを利用する上での注意点
ワンナンバーサービスは便利な一方で、プランや端末の選び方によっては思わぬ不便や追加費用が発生することがあります。
0.5GBプランのワナ?知らないと損するデータ制限
irumoの0.5GBプランは、月額550円と非常に安価で魅力的に見えます。
しかし、ワンナンバーサービスと組み合わせて使う際には注意が必要です。
なぜなら、ワンナンバーサービスを利用すると、スマートウォッチなどのアクセサリ端末で発生した通信量も、スマートフォンと同じデータ容量から引かれるためです。
つまり、0.5GBの上限を超えるのは思ったよりも早く、意図せず通信制限にかかる可能性が高いということになります。
例えば、Apple Watchで地図アプリを使ったり、音楽をストリーミング再生すると、短時間で数百MBの通信が発生します。
0.5GBプランではこのような使い方を数回行っただけで通信上限に達してしまい、その後は著しく通信速度が落ち、実質的に利用が困難になります。
データを追加で購入する場合、1GBごとに1,100円(税込)が必要になるため、結果としてコストが大幅に増えてしまうこともあります。
このようなリスクを避けるには、最低でも3GBプラン以上を検討することが現実的です。
SMSやアプリ通知の対応に違いがある理由
ワンナンバーサービスでは、スマートフォンの電話番号を共有してアクセサリ端末でもSMSを受け取ることができます。
ただし、すべての端末で完全に同じように機能するわけではありません。
その理由は、端末ごとのOSの仕様や、通信方式の違いが影響しているためです。
特に、Apple WatchとiPhone、またはGalaxy Watchとドコモスマートフォンのような組み合わせであっても、機種や設定によってSMSの通知や履歴の共有状況が異なることがあります。
例えば、Apple WatchでSMSを受け取るには、iPhoneが通信可能な状態でなければならないケースがあります。
さらに、送受信履歴がスマートフォン側と共有されない場合もあるため、後から確認したいときに混乱を招くこともあります。
また、BMW車両など一部の対応端末では、SMS機能がそもそも使えないことが公式に案内されています。
このような制限を知らずに契約してしまうと、「思っていた機能が使えない」という誤解につながる可能性があります。
事前に自分の使っているスマートフォンやアクセサリ端末が、どのようにSMSと連携できるのかを確認しておくことで、こうしたトラブルは回避できます。
アクセサリ端末側の機能制限や通信速度の落とし穴
ワンナンバーサービスを利用する際、アクセサリ端末でもスマートフォンと同じように使えると考えがちですが、実際には一部の機能に制限があることを理解しておく必要があります。
その一因として、アクセサリ端末は基本的にLTE通信を利用している点が挙げられます。
つまり、スマートフォンが5G対応だったとしても、アクセサリ端末の通信速度は4G相当であり、動画視聴や大容量データのやりとりには不向きです。
さらに、端末の画面サイズや処理能力によって、スマートフォンでは当たり前に使えるアプリの一部機能が制限されることもあります。
通知の表示形式が簡素だったり、アプリそのものが対応していないケースもあるため、万能な代替手段とは言えません。
また、通信環境が不安定な場所では、スマートフォン以上に影響を受けやすく、電波が弱いエリアでは接続が切れることもあります。
これにより、通話の途中で音が途切れたり、メッセージが送れなかったりする場合もあります。
このように、アクセサリ端末はあくまでスマートフォンの補完的な位置づけとして捉え、必要に応じて使い分けることが、快適な利用につながります。
irumoでワンナンバーが使える!まとめ
ワンナンバーサービスは、スマートフォンの電話番号をスマートウォッチや車載端末でも利用できる便利な仕組みです。
irumoプランでは、月額550円から始められる手軽さが魅力ですが、データ容量の選択を誤ると速度制限や追加料金が発生しやすいため注意が必要です。
セルラーモデルの端末選びやSMS機能の仕様確認も大切なポイントです。
用途に応じて最適なプランやオプションを選ぶことで、スマホなしでも快適な通信環境を手に入れることができます。