楽天モバイルは「かけ放題が無料」という印象が強く、通話料の心配がないと考えている方も多いかもしれません。
しかし、実際には利用条件があり、すべての通話が無制限で無料になるわけではありません。
特定の条件を満たさないと通話料が発生するケースもあるため、正しい知識が重要です。
この記事では、楽天モバイルの「かけ放題」が本当に無制限なのか、どのような場面で通話料が発生するのかをわかりやすく解説します。
これから楽天モバイルの利用を検討している方や、既に利用していてサービスの詳細を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
楽天モバイルは本当に無制限かけ放題?実態を解説
楽天モバイルは「かけ放題が無料」として話題ですが、実際にはいくつかの条件がありますので、詳しく解説します。
楽天リンクを使えば無料で使える!
楽天モバイルの「かけ放題」を利用するためには、専用アプリであるRakuten Link(楽天リンク)の使用が必須です。
楽天リンクを使えば、国内の一般電話や携帯電話への通話が、時間の制限なく無料で利用できます。
料金を気にせず長時間の通話ができるため、特に通話回数が多い人にとっては大きなメリットです。
ただし、当然ですが全ての通話先が完全無料で使える、という訳ではありません。
楽天リンクで料金が発生するケース
楽天リンクを利用すれば、国内の一般的な電話番号への通話は無料になりますが、すべての番号が対象ではありません。
特定の番号に発信する場合は、通話料が発生するため注意が必要です。
具体的には、「ナビダイヤル」や「災害伝言ダイヤル」などが無料通話の対象外となっています。
例えば、企業のカスタマーサポートでよく利用される「0570」から始まるナビダイヤルや、「171」などの災害伝言ダイヤルに発信した場合は、通常の通話料が請求されます。
さらに、一部の短縮ダイヤルや特殊番号も無料通話の対象外となるため、楽天リンクの利用を過信するのは危険です。
具体的には、以下の公式サイトに記載がありますので、しっかりと見ておくといいでしょう。
詳細:Rakuten Linkで無料通話の対象外となる電話番号はどれですか? | お客様サポート | 楽天モバイル
これらの番号に発信する際は、スマートフォンの標準通話アプリに自動的に切り替わる仕様となっています。
そのため、意図せずに有料の通話をしてしまうケースも起こりやすく、特にナビダイヤルに問い合わせる機会が多い人は注意が必要です。
楽天リンクが「すべての通話が無料」という誤解を避け、発信する番号の確認を心がけるとよいでしょう。
また、基本的なことですが、スマートフォン標準の電話アプリからの発信はかけ放題の対象外になります。
スマートフォン標準の電話アプリというのは、主にスマホの画面の一番下に最初から設置しているアプリのことを指します。
この場合、通話料は30秒あたり22円が発生するため注意が必要です。
誤って標準の通話アプリを使用してしまうと、思わぬ通話料がかかることがあります。
通話品質はどうなのか?
楽天リンクはデータ通信を利用する通話サービスであるため、通話品質がやや不安定に感じる場面があります。
具体的には、通信環境が悪い場所では音声が遅れたり、途切れたりすることが起こるかもしれません。
これは、一般的な電話回線を利用する通話とは異なり、インターネットを経由して音声を伝達しているためです。
但し、最近は以前に比べて「かなり改善」されており、そこまで気にするレベルではありません。
通話の品質は「LINE通話に近い感覚」と考えるとわかりやすいでしょう。
また、Wi-Fi環境や電波状況が良い場所では快適に利用できますが、電波が弱い場所では通話が途切れる可能性があります。
ビジネスシーンなど、安定した通話が必要な場面では注意が必要です。
他にも、通話中にノイズが入ることや、声がロボットのように聞こえるケースも報告されています。
よって、重要な通話が多い方はメインの回線として使うよりも、サブ回線や補助的な用途として活用するのが安心です。
楽天リンクのメリットは、通話料がかからないことにありますが、品質面では一般的な電話回線と異なる点があるため、利用シーンに応じた使い方が重要です。
楽天リンクのかけ放題利用時の注意点
iPhoneユーザーが注意すべきポイント
iPhoneユーザーが楽天リンクを利用する際は、Androidユーザーに比べていくつかの注意点があります。
特に、着信に関する仕様には注意が必要です。
iPhoneでは、楽天リンクを利用していても着信は標準の通話アプリに届く仕様です。
このため、着信履歴からそのまま折り返しの発信を行うと、楽天リンクを経由せずに通話が行われてしまいます。
結果として、30秒あたり22円の通話料が発生してしまう可能性があります。
通話料を節約するためには、楽天リンクアプリを開いて手動で発信することが重要です。
また、iPhoneではSMSの受信相手が楽天リンクを使っていないと、楽天リンクでSMSが送れない仕様となっています。
この場合、Rakuten Link同士のSMSは無料で利用できる「送信し放題」の恩恵が受けられません。
特にSMSの利用が多い人は、思わぬ費用が発生しないように意識することが大切です。
但し、そもそもSMSはかけ放題オプションに加入していても、多くのキャリアが送信について有料となっているので、気にする必要はないでしょう。
これらの仕様を把握した上で利用すれば、iPhoneでも楽天リンクの「かけ放題」を上手に活用できます。
発信時には楽天リンクを利用しているかしっかり確認する習慣をつけると安心です。
国際通話や海外での利用での注意点
楽天リンクは、国内通話の「かけ放題」として優れたサービスですが、国際通話や海外利用の際には注意点がいくつかあります。
海外から日本への発信は楽天リンクを利用すれば無料でかけられます。
しかし、日本から海外への発信は無料通話の対象外となり、通話料が発生するので気をつけましょう。
加えて、楽天リンクを利用していない場合、海外からの発信は通常の国際通話料金が請求されるため、費用が高額になるリスクがあります。
さらに、海外でのデータ通信にも制限があり、毎月の利用量には上限が設けられています。
具体的には、海外でのデータ通信は月に2GBまでが無料となり、それを超えると通信速度が制限されてしまいます。
旅行先や海外出張などでデータ通信を頻繁に利用する場合は、この点に注意が必要です。
国際通話や海外利用時は、利用する際の条件や料金体系を事前に確認することが重要です。
楽天リンクの強みを活かしつつ、無駄な費用を避けるために、事前の準備が役立ちます。
広告が表示されるのがデメリット
楽天リンクは通話料が無料になる便利なアプリですが、利用中に広告が表示される点がデメリットとして挙げられます。
特に、通話終了後やアプリを起動した際に表示される広告が気になるという声が少なくありません。
広告は楽天モバイルのビジネスモデルの一環として組み込まれており、利用者にとっては避けられない仕様です。
通話後に突然表示されるため、誤ってタップしてしまうことや、思いがけず別のアプリに移動してしまうケースもあります。
特に急いでいる場面では、このような動作が煩わしく感じるかもしれません。
楽天リンクの広告は、通話の品質やアプリの操作自体には影響を与えませんが、頻繁に通話する方ほど不快に感じる場面が増える可能性があります。
広告を避ける設定は提供されていないため、利用する際は「広告が出るアプリ」と割り切って使う意識が必要です。
楽天リンクの強みは、通話料がかからない点にあるため「無料で利用できる代わりに広告がある」と考えれば、そのデメリットも受け入れやすくなります。
利用シーンや頻度に応じて、必要に応じた使い分けを検討すると良いでしょう。
楽天モバイルの「15分かけ放題」オプションの詳細
楽天モバイルには「Rakuten Link」とは別に、15分間の通話が定額になるオプションが用意されていますので、具体的な内容と注意点を解説します。
15分かけ放題とは?サービス内容を解説
楽天モバイルの「15分かけ放題」オプションは、1回の通話が15分以内であれば、回数無制限で利用できるサービスです。
月額1,100円(税込)で利用可能で、国内の一般電話や携帯電話に発信する際に適用されます。
特に、仕事や日常で頻繁に短時間の通話を行う方に向いています。
このオプションの特徴は、楽天モバイルの「Rakuten Link」アプリではなく、スマートフォンの標準の通話アプリを使って発信できる点です。
標準の通話アプリに慣れている方や、ビジネスシーンなどで安定した通話品質が求められる方には便利な選択肢となります。
一方で「0570」から始まるナビダイヤルや「188」などの一部の特定番号には、楽天リンクと同じくかけ放題の対象外となるため注意が必要です。
さらに、海外からの発信や、国内から海外への通話もこのオプションの対象外です。
申し込む際は、利用できる範囲をしっかり確認することが大切です。
15分を超えるとどうなる?超過時の料金ルール
「15分かけ放題」オプションには、通話時間が15分を超過した場合の料金ルールがあります。
通話が15分を過ぎると、超過分には30秒あたり22円(税込)の通話料が加算される仕組みです。
例えば、20分間の通話を行った場合、最初の15分間は定額ですが、残りの5分間は追加料金が発生します。
この場合、5分間で220円の通話料が加算される計算です。
長電話になりそうな場合は、15分を迎える前に一度通話を切ってから再度発信すると、余計な費用を抑えることができます。
特に、ビジネスで取引先との打ち合わせが長引く可能性がある場合や、親しい人と気がつけば長時間話してしまう方は注意が必要です。
15分を超えないよう意識しながら通話を行うことで、無駄な出費を防ぎつつ、効果的にこのオプションを活用できます。
お申し込み方法と注意事項
楽天モバイルの「15分かけ放題」オプションを利用するためには、事前の申し込みが必要です。
申し込み方法は、楽天モバイルの公式アプリ「my 楽天モバイル」から手続きを行えます。
アプリにログインした後「オプションサービスの追加・解約」メニューを選び「15分かけ放題」を選択すれば完了です。
申し込み手続きは数分で済むため、初めての方でもスムーズに行えますが、申し込みの際にはいくつかの注意点があります。
まず、申し込みを行ったタイミングにかかわらず、その月の利用料は1,100円(税込)満額が請求されます。
日割り計算が適用されないため、月初に申し込む方がよりお得に活用できます。
解約する場合も「my 楽天モバイル」から手続きを行えますが、申し込みと同様に解約のタイミングに関係なく、その月の利用料は満額が請求されます。
無駄な費用を抑えるためには、不要になった段階で早めに解約手続きを行うのが理想的です。
利用開始や解約のタイミングを意識しながら、計画的に活用すると良いでしょう。
楽天リンクとの併用で賢く使う
楽天モバイルの「15分かけ放題」は、楽天リンクと併用することでより効果的に活用できます。
それぞれの特性を理解し、状況に応じた使い分けが重要です。
楽天リンクはデータ通信を利用するため、通話料が無料で済む点が大きな魅力です。
ただし、楽天リンクはインターネット回線を経由するため、通信環境が不安定な場所では音声が途切れたり、通話品質が低下したりする可能性があります。
特にビジネスの重要な通話や、大事な内容を伝える際は標準の通話アプリの方が安心です。
こうした場面では、15分かけ放題オプションを利用するのが適しています。
一方で、時間を気にせず友人や家族と長時間話す場合には、楽天リンクが便利です。
データ通信を利用するため、通話料が発生しないうえ、何時間話しても無料で利用できます。
特にWi-Fi環境下で利用すれば、通信の安定性も向上するため快適に通話できます。
日常的な短時間の通話は「15分かけ放題」で対応し、長時間の通話が想定される際には楽天リンクを活用する。
このように状況に応じた使い分けを意識することで、通話料を抑えながら快適に利用できます。
楽天モバイルをお得に活用するためのポイント
楽天モバイルは、適切な使い方を意識することでよりお得に利用できます。
そこで、デュアルSIMの活用法や通話が多い人向けの工夫について紹介します。
デュアルSIMで他キャリアと併用する方法
楽天モバイルはデュアルSIM対応のスマートフォンと組み合わせることで、他キャリアと併用しながら効果的に活用できます。
デュアルSIMとは、一台のスマートフォンで2つの異なるSIMを同時に使用できる機能のことです。
これにより、楽天モバイルの強みを活かしつつ、他キャリアの安定した通信環境を補完できます。
例えば、楽天モバイルは「Rakuten Link」を利用すれば国内通話が無料で利用できますが、通信エリアや電波状況によっては繋がりにくい場面があるかもしれません。
こうした状況では、他キャリアのSIMをデータ通信専用に設定しておくことで、安定したインターネット接続が確保できます。
その際、楽天モバイルは通話専用として活用し、データ通信は他キャリアに任せるといった工夫が効果的です。
特に、出張や旅行が多く、幅広いエリアで安定した通信を求める方には、この方法が役立ちます。
楽天モバイルの「かけ放題」を活かしつつ、他キャリアの通信安定性を活用することで、通話料と通信環境の両方をバランス良く整えられます。
デュアルSIM対応のスマートフォンを利用する場合は、発信時にどのSIMを使用するかの設定を忘れないように注意すると良いでしょう。
Wi-Fi環境での利用もおすすめ
楽天リンクは、Wi-Fi環境でも利用できる通話アプリです。
Wi-Fiがあれば、モバイルデータ通信がオフの状態でも通話やメッセージの送受信が可能です。
通信量を節約したい方や、データ通信量の上限を気にしている方にとっては、このWi-Fi対応機能は大きなメリットになります。
Wi-Fi利用時には、特に通信の安定性が高い環境を選ぶのが理想的です。
自宅やカフェなどの高速Wi-Fi環境であれば、音声がクリアに聞こえやすくなり、通話品質も安定します。
ただし、公共のWi-Fiなど不安定な通信環境では、通話が途中で切れたり、音声が途切れることがあるため注意が必要です。
一方で、楽天リンクはWi-Fi環境下であっても、データ通信の状態によってはモバイルデータ回線に自動で切り替わることがあります。
例えば、Wi-Fiが一時的に不安定になった場合、気づかないうちにモバイルデータ通信へ移行している可能性があります。
これを防ぐためには、通話中にスマートフォンのモバイルデータ通信をオフにしておくと安心です。
楽天リンクをWi-Fi環境で利用する際は、通信状態に気を配ることで快適な通話が可能になります。
Wi-Fiとモバイルデータ通信の切り替わりに注意しながら、上手に活用するのがポイントです。
楽天モバイルはかけ放題も無制限?まとめ
楽天モバイルは「Rakuten Link」を活用することで、国内通話が完全無料になるのが大きな魅力です。
通話料を抑えたい人にとって非常に便利なサービスですが、特定の番号への発信やiPhoneでの仕様には注意が必要です。
ナビダイヤルや一部の特殊番号はかけ放題の対象外であり、iPhoneでは着信履歴からの発信が標準アプリに切り替わってしまう可能性があるため、通話前には楽天リンクが起動しているか確認が重要です。
さらに、短時間の通話が多い人には「15分かけ放題」オプションが適しています。
標準の通話アプリが利用でき、15分以内の通話が何度でも定額で利用できます。
楽天リンクと併用することで、状況に応じた通話の使い分けができる点が魅力です。
また、デュアルSIM対応のスマートフォンを利用すれば、他キャリアのデータ通信と組み合わせて楽天モバイルの通話機能を補完できます。
通信の安定性と通話料の節約を両立するため、こうした工夫が効果的です。
用途に応じた賢い活用方法を取り入れることで、楽天モバイルの魅力を最大限に引き出せるでしょう。