スマホの買い替えや使わなくなったiPhoneやスマホを手放す際、少しでも高く、そして安心して売却したいと考える方は多いはずです。
中でも全国に店舗を構える「ゲオ」は、スマホの買取を手軽に依頼できる人気の選択肢のひとつとなっています。
とはいえ、いきなり店舗へ持ち込んだり宅配で送ったりしてしまうと、思わぬトラブルや減額につながることも。
この記事では、ゲオでiPhoneやスマホを売る前にやっておきたい準備や注意点について、わかりやすく解説していきます。
ゲオでiPhoneやスマホを売る前にやること一覧
初期化するのは必須となる
iPhoneなどスマホを売却するうえで、初期化は絶対に避けて通れない作業です。
なぜなら、初期化をしていない状態のスマホは、買い取ってもらえないケースが多いためです。
ゲオでは、デバイスが工場出荷時の状態でない場合、店頭では買取を断られる可能性があり、さらに宅配買取では買取していません。
そもそも宅配買取では、申し込みページに「初期化のチェックボックス」が用意されており、チェックしないと申し込みができない仕組みになっています。
初期化が必須となる理由は、スマホの中に個人情報が残ったまま取引されると、プライバシーの漏洩につながるからです。
電話帳、写真、SNSアカウントのログイン情報など、初期化を怠ることで第三者に閲覧されるリスクが生じます。
こうしたリスクを回避するためにも、初期化は必ず行わなければなりません。
実際の初期化は、iPhoneであれば「設定」から「一般」を開き、「すべてのコンテンツと設定を消去」を選ぶことで実行できます。
Androidでも設定画面から「リセット」や「初期化」の項目をたどれば、簡単に元の状態に戻せます。
ただし、作業の前にはApple IDやGoogleアカウントのサインアウトも必要です。
これを怠ると、端末にアクティベーションロックがかかり、査定に進むことすらできません。
言い換えれば、初期化の有無が売却の成否を左右するということです。
査定額以前に、取引そのものが成立しない可能性があるため、早めに初期化の手順を確認しておきましょう。
データのバックアップを事前にする
スマホを初期化すると、保存されているすべてのデータが削除されます。
つまり、大切な写真や連絡先、LINEのトーク履歴などはすべて失われるということです。
そのため、データのバックアップは初期化前に必ず行うべき準備のひとつです。
この作業を怠ると、新しいスマホにデータを移行できず、必要な情報を一から集め直す羽目になるかもしれません。
特に、仕事で使用していた端末であれば、過去の連絡履歴やスケジュールが消えてしまうのは大きな痛手です。
iPhoneをお使いであれば、「iCloudバックアップ」を利用すれば簡単に保存が可能です。
Wi-Fi環境があれば数分でバックアップが完了し、後から新しい端末に復元するのもスムーズに行えます。
Androidユーザーであれば「Googleドライブ」へのバックアップが最も手軽な方法です。
Googleアカウントにログインしていれば、設定画面からすぐにデータを保存できます。
前述の通り、初期化は必須の作業ですが、同時に「取り返しのつかない損失」を生まないためのバックアップもセットで考える必要があります。
自分にとって何が残しておきたい情報なのかを見極めたうえで、慎重に作業を進めることが安心につながります。
SIMカードやSDカードを抜いたかチェック
スマホを売るときに、SIMカードやSDカードを取り外すのは非常に重要です。
なぜなら、これらのカードには個人情報が直接保存されているため、そのまま売却してしまうと情報漏えいにつながる恐れがあるからです。
SIMカードには電話番号をはじめ、契約者の認証情報が記録されています。
この情報が残った状態で第三者に渡ってしまうと、不正利用やトラブルのリスクが高まります。
一方、SDカードには写真や動画などのデータが保存されていることが多く、プライバシー保護の観点からも取り出す必要があります。
取り外しの方法は簡単で、専用のピンまたはクリップを使って端末のスロットを開くだけで済みます。
iPhoneであればSIMスロット、AndroidであればSIMとSDカードが一体になっているスロットが多く存在します。
作業時間は数分で完了するため、忘れずに対応しておきたいところです。
もしSIMカードを入れたまま「宅配買取」で送ってしまった場合、ゲオではそのカードを返却してくれないどころか、買取不可で返却される可能性もあります。
つまり、自身で事前に抜き取ることが唯一の対策となるわけです。
iPhoneの探すやiCloudはオフに
iPhoneを売る際に「探す」機能やiCloudのサインアウトを忘れてしまうと、買取そのものが成立しなくなる可能性があります。
これは、Appleのセキュリティ機能である「アクティベーションロック」が関係しているためです。
アクティベーションロックとは、iPhoneの所有者情報がApple IDに紐づけられている状態を指します。
この状態で初期化しても、他人が再設定しようとするとApple IDのパスワード入力を求められます。
その結果、新しい所有者がそのiPhoneを使うことができなくなってしまうのです。
この機能は紛失や盗難の際には役立つものですが、売却時には解除しなければ査定対象にもなりません。
設定をオフにするには、「設定」アプリから自分の名前をタップし「探す」メニューを開いて「iPhoneを探す」をオフにする必要があります。
その後、iCloudからのサインアウトを行うことで、アクティベーションロックも同時に解除されます。
解除が完了していないiPhoneは、仮に他の条件が良くても買取を断られる可能性があるため、最優先で確認しておくべき手続きのひとつです。
Apple WatchやAirPodsなどの連携を解除
Apple製品は連携機能が豊富で便利な反面、売却時には注意が必要です。
中でもApple WatchやAirPodsなどをiPhoneと接続して使っていた場合、ペアリングを解除しないまま売却してしまうと、新しい所有者がそれらのデバイスを使用できなくなることがあります。
Apple WatchはiPhoneと密接に連動しており、解除がされていないと「アクティベーションロック」がかかったままになります。
つまり、新しいユーザーがApple Watchを使おうとしても、元のApple IDの情報が求められる仕組みになっているのです。
これを避けるには、iPhoneの「Watch」アプリを使ってペアリング解除の操作を行いましょう。
AirPodsの場合は、Bluetooth接続の履歴から削除することで解除が可能です。
「設定」アプリからBluetoothを開き、AirPodsの情報マークをタップして「このデバイスの登録を解除」を選ぶだけで完了します。
このように、連携されたままでは次のユーザーが困ってしまうだけでなく、自分のApple IDが第三者の手に渡る可能性も否定できません。
売却前には必ず解除を確認し、自分の個人情報をしっかり守るようにしましょう。
暗証番号や遠隔ロックの設定に注意
スマホを売る前に確認しておくべき設定のひとつが「暗証番号」や「遠隔ロック」の有無です。
これらの設定が残っていると、たとえ本体の状態が良好であっても、買取を断られる可能性があるため注意が必要です。
なぜなら、暗証番号が初期設定のままになっていない場合、ゲオのスタッフが動作確認を行えず、端末の正確な評価ができなくなってしまうからです。
各キャリアごとに初期値は異なりドコモは「0000」、auは「1234」、ソフトバンクは「9999」と決まっています。
これ以外の番号が設定されていると、査定がストップしてしまうことがあります。
さらに、遠隔ロックの解除も必須です。これは端末を紛失したときに他人が使えないようにするセキュリティ機能ですが、売却時に解除していないと、購入者が端末を利用できない状態になります。
その結果、買取自体が成立しないケースもあるため、事前に設定画面を確認し、遠隔ロックがオフになっているかを必ずチェックしてください。
こうした設定の見落としは、手間や損失につながる要因です。売る前の準備として、目に見えない部分の確認も怠らないようにしましょう。
ICカードやログイン情報の削除
電子マネーやアプリのログイン情報も、スマホ売却前にしっかりと削除しておきたい項目です。
特にICカード系のアプリは、削除せずに残したまま端末を手放すと、個人情報が第三者に渡る危険があります。
具体的には、「モバイルSuica」や「楽天Edy」、「おサイフケータイ」などのアプリが該当します。
これらはスマホと紐付けられているため、端末内にアプリが残っていると、あなたの利用履歴や残高情報が見られてしまうリスクがあります。
しかも、一部のサービスでは端末からの削除だけでは不十分で、キャリアショップに持ち込んで手続きをする必要がある場合もあります。
同様に、ネットショッピングやSNSなどで使っていたアカウント情報も、しっかりとログアウトしておくことが大切です。
IDとパスワードが保存されたままでは、次の使用者が簡単にアカウントへアクセスできてしまいます。
売却という行為は、スマホを「他人に渡すこと」と同義です。
そのため、見えないデータにも責任を持ち、必要な削除を確実に実行しておくことが、安全な売却につながります。
初期化しても安心できない?個人情報の完全削除
スマホを初期化したからといって、すべての個人情報が完全に消去されるとは限りません。
設定によってはクラウド上にデータが残ったままになっていたり、ログイン情報が残っていたりするケースもあるため、慎重な確認が必要です。
前述のように、iCloudやGoogleアカウントにサインインしたまま初期化してしまうと、クラウド上のデータが他の端末からも削除される可能性があります。
逆に、クラウド上に残ったデータが意図せず第三者に見られるというリスクも存在します。
こうした事態を避けるためには、初期化前に必ず「ログアウト」や「アカウント削除」の手続きを済ませておきましょう。
加えて、iMessageやApple Payなどのサービスを利用していた場合は、それぞれの設定画面でサービスをオフにし、登録済みのカード情報なども削除しておくことが望ましいです。
情報漏洩のリスクを完全に排除するには、これらの手続きが不可欠です。
売却後に何かあってからでは遅いため、念入りな確認が求められます。
アクセサリーは取り外す
スマホ本体だけでなく、装着しているアクセサリーにも目を向けておく必要があります。
というのも、ケースやストラップ、保護フィルムなどを付けたまま送ってしまうと、基本的にそれらは返却されず処分対象となってしまうからです。
ゲオでは、アクセサリー類を買取対象としていません。
つまり、査定には一切影響しないうえに、送ってしまったアクセサリーは戻ってこない可能性が高いということです。
お気に入りのケースをうっかり付けたままにしていたり、記念品のストラップがそのままになっていたりすると、後から後悔することになりかねません。
保護フィルムに関しては、剥がさずに残しておいても問題になることは少ないですが、すでに剥がれかけていたり、汚れていたりする場合は、印象を悪くする要因にもなり得ます。
状態の良い見た目は、査定にプラスに働くことがあるため、装飾を外したうえで軽く拭き取っておくと安心です。
このように、見た目のケアとアクセサリーの取り外しは、売却前の最終確認として非常に大切です。
些細な部分かもしれませんが、きちんと準備しておくことでトラブルの防止にもつながります。
ゲオでスマホを売る前に!買取の基礎知識
知っておきたい必要書類と注意点
スマートフォンを売却する際には、本人確認書類が必ず必要になります。
これは中古品の不正取引を防ぐためであり、身分を証明できる書類を提出しないと、いかなる場合でも買取は成立しません。
必要な書類には、運転免許証やマイナンバーカード、健康保険証などがあります。
ただし、有効期限が切れていたり、コピーでの提出では受付ができないため、必ず原本を用意しましょう。
宅配買取を選ぶ場合は、これらの書類をサイトにアップロードする必要があります。
また、ネットワーク利用制限がかかっている場合も買取不可となるため、事前に確認しておくことが重要です。
こうした準備が整っていれば、店舗でも宅配でも安心して申し込みが可能になります。
キャンセル時の返送や送料についてのルール
査定額に納得できなかった場合、買取をキャンセルすることは可能ですが、その際のルールも把握しておく必要があります。
特に宅配買取を利用する場合は、査定後のキャンセルによって発生する返送費用に注意が必要で、キャンセル時の返送料は利用者負担となるケースがほとんどです。
これはゲオが提示する「無料サービス」の範囲外であり、商品を返してもらうには送料を自分で負担しなければなりません。
査定だけの目的で申し込む場合や、状態に不安がある端末を送るときは、あらかじめこの点を理解しておくと安心です。
なお、店舗での買取の場合はその場で査定と支払いが完了するため、基本的にキャンセル時の返送は発生しません。
ただし、端末に問題があれば査定自体が行われない可能性があるため、その点にも注意が必要です。
サポート窓口と問い合わせ方法を把握する
宅配買取で取引の途中で不明点やトラブルがあった場合、サポート体制を知っておくことは非常に心強い手段になります。
ゲオの宅配買取では、いくつかの問い合わせ方法が用意されており、目的に応じて使い分けることができます。
もっとも手軽なのは、ゲオの公式ウェブサイトにある問い合わせフォームを使う方法です。
ここから質問を送信すれば、数日以内にメールで回答を受け取ることができます。
また、近くにゲオの店舗がある場合は、直接スタッフに相談するのも有効です。
現物を見ながら話ができるため、端末の状態や査定の目安をその場で確認できるのがメリットです。
このように、困ったときには相談できる窓口があるというだけでも安心感があります。
売却の前後に何かあった場合は、ひとりで悩まずサポートに頼ることも視野に入れておきましょう。
ネットワーク利用制限を確認する
スマホの買取を依頼する際、「ネットワーク利用制限」がかかっていないかの確認は必須です。
この制限がかかっていると、買取不可や査定額の大幅な減額といった不利益が生じる可能性があります。
ネットワーク利用制限とは、端末の分割代金が未払いであったり、不正に取得されたスマホであったりする場合に、通信機能が一時的に制限される仕組みです。
制限がかかっている端末は、音声通話やデータ通信が使えなくなるため、次の利用者が使用できなくなってしまいます。
この状態かどうかを確認するには、端末の「IMEI(製造番号)」を調べて、各キャリアの公式サイトにある判定ページに入力します。
表示される判定結果が「○」であれば利用制限なし、「△」であれば将来的に制限される可能性があり、「×」は既に制限がかかっている状態を意味します。
ゲオで買取対象となるのは「〇」と「△」だけで「×」は買取対象には入りません。
査定に出す前に、必ずこのステータスをチェックしておきましょう。
ゲオの買取で高く売るためのちょっとしたポイント
スマホを少しでも高く売るには、ちょっとした工夫が査定額に大きく影響します。
ここでは、簡単に実践できる2つのコツをご紹介します。
SIMロックを解除して「SIMフリー化」を目指す
スマホの査定額を上げるには、「SIMフリー化」が非常に有効です。
SIMロックとは、特定のキャリアでしか使えないように制限されている状態を指し、これが残っていると再販時の需要が限られてしまいます。
よって、買取価格も下がってしまう傾向があります。
一方、SIMロックを解除すれば、購入者はどのキャリアでも自由に契約ができるようになるため、より多くのユーザーにとって魅力的な商品となります。
つまり、買取業者側としても再販しやすくなるため、査定価格が上がる可能性が高いのです。
たとえば、ドコモやau、ソフトバンクで購入した端末であっても、公式サイトやショップで簡単にSIMロック解除の手続きができます。
手数料も基本的には無料で、数分あればオンライン上で完了できることが多いため、手間に見合った効果が期待できます。
これにより、同じ端末であっても数千円単位で査定額が変わることもあるため、売却前にSIMロック解除の状況を一度確認しておくと良いでしょう。
スマホ本体の掃除で見た目の印象アップ
査定時の印象を良くするためには、スマホ本体をきれいな状態に整えておくことも忘れてはいけません。
査定は端末の性能だけでなく、外観も重視されるからです。
見た目の状態が良ければ、「大切に使われていた端末」として評価されやすくなり、査定額に好影響を与えることがあります。
たとえば、画面に皮脂や指紋がベタベタと残っていたり、背面にほこりが溜まっていたりすると、それだけで印象が悪くなってしまいます。
こうした汚れを取り除くだけでも、査定担当者の印象は大きく変わるでしょう。
掃除をする際には、柔らかいメガネ拭きやマイクロファイバークロスを使い、傷が付かないよう優しく拭き取るのがポイントです。
さらに、端子部分に詰まったゴミやカメラレンズ周りのホコリなども、綿棒などを使って丁寧に取り除くと、より丁寧な印象を与えることができます。
スマホは「見た目」でも判断される時代です。
少しの手間で数百円、場合によってはそれ以上の差が出ることもあるため、売却前にはひと手間かけてクリーニングを行うことをおすすめします。
ゲオでiPhoneやスマホを売る前にやることまとめ
スマホをゲオで売却する際は、事前準備が査定価格と取引のスムーズさを左右します。
まず、データのバックアップと端末の初期化を行い、SIMカードやICアプリ、連携中のApple製品の解除も忘れずに対応しましょう。
暗証番号や遠隔ロック、iCloudのサインアウトも確認が必要です。
さらに、ネットワーク利用制限やバッテリーの状態なども査定に影響を与える要素です。
見た目の清掃やSIMロック解除も価格アップにつながります。
丁寧な準備が安心取引への第一歩です。