格安SIMとして注目を集めているHISモバイル。
料金の安さやプランの柔軟さに魅力を感じている方も多いのではないでしょうか。
そして、中でも気になるのが「回線の選択肢」でしょう。
ドコモやソフトバンクといった大手キャリアの回線を使えると聞くと「自分で好きな方を選べるの?」と疑問に思う方もいるはずです。
この記事では、HISモバイルで本当に回線が自由に選べるのか、そしてその選び方にどんなルールがあるのかをわかりやすく解説していきます。
HISモバイルはドコモとソフトバンクの回線が選べる?
HISモバイルでは複数の回線を取り扱っていますが、どのプランでも自由に選べるわけではありません。
ここからは、対応キャリアやプランごとの回線事情について詳しく見ていきましょう。
対応しているキャリアは?
HISモバイルで利用できるのは、NTTドコモ回線とソフトバンク回線の2種類です。
多くのMVNOと同様に、自社の回線を持たず、これらの大手キャリアから通信網を借りてサービスを提供しています。
これにより、都市部から地方まで幅広いエリアで利用できるという利点があります。
ただし、どちらの回線もすべてのプランで利用できるわけではなく、選べるかどうかはプランによって異なります。
しかし、基本的にはドコモ回線がメインと言ってもいいでしょう。
逆にau回線については、HISモバイルでは一切取り扱っていません。
したがって、au系の端末を使いたい場合には注意が必要です。
端末によってはSIMロック解除が求められるため、事前に対応状況を確認しておくことが重要です。
ソフトバンク回線が使えるプランは?
ソフトバンク回線をHISモバイルで使いたい場合は、実質的に「ビタッ!プラン」一択となります。
このプランはデータ通信専用で、音声通話機能には対応していません。
よって、メイン回線として使うにはやや物足りなさを感じるかもしれませんが、サブ回線や子ども用スマホとしての利用には適しています。
月々のデータ使用量に応じて料金が変動する従量課金制が採用されており、使用頻度が月によって異なる方にも向いています。
ただし、eSIMには対応しておらず、カード型のSIMのみ利用可能です。
そのため、最新のeSIM専用端末をお持ちの方は注意が必要です。
ソフトバンク回線を選びたい場合は、プラン選びと端末の相性をしっかり確認しておくことが大切です。
プリペイドSIMは両方から選べる
HISモバイルのプリペイドSIMは、NTTドコモ回線とソフトバンク回線のどちらも選べる仕様になっています。
ただし、選べる内容には制限があります。
具体的には、音声通話付きのプリペイドSIMはドコモ回線のみに対応しており、ソフトバンク回線はデータ通信専用の場合に限って利用可能です。
つまり、短期滞在中に通話機能も必要な方は、自動的にドコモ回線を使うことになります。
また、プリペイドSIMは使い切りタイプで、契約や解約手続きが不要な点が魅力です。
旅行者や一時的な利用を想定している方にとって、手軽に始められる選択肢と言えるでしょう。
通信エリアはドコモ・ソフトバンクそれぞれのサービスエリアに準拠しているため、自分が使う地域でどちらの電波が安定しているかを確認しておくと安心です。
HISモバイルの回線選びで注意すべき点
HISモバイルを契約する前に知っておきたい注意点があります。
回線変更の可否や端末の対応状況、通信速度の特徴、そして契約可能な回線数について解説していきます。
プラン契約後に回線変更できる?
結論から言うと、HISモバイルでは一度選んだ回線を途中で変更することはできません。
そのため、申込時点で慎重に回線を選ぶ必要があります。
中でも「ビタッ!プラン」のように、ドコモ回線とソフトバンク回線のどちらかを選べるプランでは、申込完了後に気軽に切り替えることはできない仕様です。
なぜなら、HISモバイルでは回線の変更をサポートしておらず、別の回線を使いたい場合は一度解約し、再度申し込みを行うしか方法がないためです。
この再申し込みには初期費用が発生するため、回線選びを失敗すると無駄なコストがかかる可能性があります。
このような事情から、申込前には自分が利用する地域での通信環境や、使用する端末との相性をあらかじめ確認することが大切です。
特に、通信品質やエリアの広さにこだわる方は、事前に公式サイトのサービスエリア情報などを確認しておくと安心です。
端末によっては使えない?対応機種の確認方法
HISモバイルのSIMを利用するには、端末が回線に対応していることが前提です。
つまり、どんなスマホでも差し込めば使えるというわけではありません。
使用する端末の周波数帯が、HISモバイルの回線と一致しているかどうかが重要になります。
具体的には、NTTドコモ回線であればバンド1とバンド19、ソフトバンク回線であればバンド1とバンド8に対応していることが推奨されます。
これらに対応していない端末では、電波が弱くなったり、場所によっては圏外になる可能性もあるため注意が必要です。
さらに、技適マークの有無も確認しておきましょう。
技適マークが付いていない端末は日本国内での使用が法律上認められておらず、万が一トラブルが発生した場合、サポートを受けることもできません。
加えて、他社で購入した端末にはSIMロックがかかっているケースもあるため、ロックが解除されているかどうかの確認も忘れないようにしましょう。
回線速度は速い?遅い?
通信速度については「時間帯によって変動がある」というのが現実的な答えです。
HISモバイルは大手キャリアの回線を借りているMVNOという性質上、混雑する時間帯に速度が落ちやすいという特徴があります。
具体的には、平日の昼12時前後や夕方18時頃に速度の低下を感じる利用者が多く、実測値でもこの時間帯はダウンロード速度が10Mbpsを下回るケースがあります。
反対に、朝や深夜など利用者が少ない時間帯には30Mbpsを超える速度が出ることもあり、快適に使える場面も多くあります。
また、回線によっての速さですが前述の通り、HISモバイルではドコモ回線とソフトバンク回線の両方が選べるプランがありますが、速度に関してはどちらが優れているかは一概に言えません。
地域によって電波の入りやすさや基地局の混雑状況が異なるため、どちらの回線が快適かは実際に使ってみないと判断しにくいのです。
お試しSIMなどを活用して、実際の使用環境でテストするのもひとつの手です。
回線の上限数!何回線まで契約可能?
HISモバイルでは、契約できる回線数に制限があることにも注意が必要です。
音声通話付きのプランに関しては、ひとりの契約者が持てる回線数は最大5回線までと決められています。
一方で、データ通信専用プランについては上限が設けられておらず、必要な分だけ契約することが可能です。
ただし、たとえ複数回線を持てたとしても、それぞれの契約には個別に初期事務手数料が発生します。
そのため、コスト面での計算は事前にしっかり行っておくことが重要です。
この仕組みは、家族でまとめて複数回線を使いたい場合や、仕事用とプライベート用に回線を分けたい人にとっては柔軟性がある反面、予算や管理の手間が増える要素にもなります。
必要な回線数を見極めたうえで、無理のない契約プランを検討するようにしましょう。
HISモバイルで最適な回線とプランを見極めるコツ
利用目的で選ぶ
HISモバイルを選ぶうえで最も基本となるのが「通話を重視するか、データ通信が主な使い道か」を見極めることです。
なぜなら、通話機能を必要とする場合と、ネットやアプリ中心に使う場合では、選べるプランや回線が大きく変わってくるからです。
例えば、電話を頻繁に使う方には音声通話対応の「自由自在2.0プラン」が向いています。
このプランはNTTドコモ回線のみの対応となっており、eSIMも利用できるため、柔軟な使い方が可能です。
一方で、動画視聴やアプリの利用が中心で、通話はほとんどしないという方には、データ通信専用の「ビタッ!プラン」や「データ定額2.0プラン」が適しています。
特に「ビタッ!プラン」なら、ドコモかソフトバンク回線を選ぶことができるため、自分の生活スタイルに応じて使い分けができます。
このように、まずは自分のスマホの使い方を明確にすることで、適切な回線やプランが見えてきます。
通信エリアや端末相性もチェック
回線選びで意外と見落とされがちなのが、利用する場所との相性です。
都市部で使うのか、郊外や山間部でも利用するのかによって、どの回線が安定して繋がるかは変わってきます。
HISモバイルでは、回線ごとに通信エリアが異なります。
ドコモとソフトバンク、それぞれのサービスエリアに準拠しているため、自分がよく利用する場所での対応状況をあらかじめ確認しておくことが重要です。
確認方法としては、各キャリアの公式サイトで提供されているエリアマップを活用するのが一般的です。
特に、建物が多い地域や電波が届きにくい地域では、対応バンドとの相性が影響することもあります。
また、手持ちの端末が回線に対応しているかどうかも忘れずにチェックしましょう。
周波数帯が合っていなければ、たとえSIMを挿しても電波をつかまないことがあります。
快適に利用するには、通信エリアと端末の両面からの確認が欠かせません。
ドコモ回線が選ばれやすい?
現在のHISモバイルにおいて、ドコモ回線が多くのプランで採用されていることから、ユーザーからの選択肢として自然と優先されやすくなっています。
理由のひとつは、音声通話対応プランのほとんどがドコモ回線限定であることです。
さらに、eSIM対応やデータ容量の選択肢が豊富な点でも、ドコモ回線を使ったプランの使い勝手は高く評価されています。
特に「自由自在2.0プラン」では、かけ放題オプションの設定や料金のバリエーションも幅広く、メインのスマホとして利用する方にとって魅力的な構成となっています。
ただし、だからといってソフトバンク回線が劣っているわけではありません。
実際の通信品質においては、両者の差はそれほど大きくないというのが現状です。
それよりも大切なのは、自分の生活圏でどちらの回線が繋がりやすいかという点です。
このように考えると、回線の名称やブランドにとらわれるのではなく、利用環境を基準に選ぶことが、後悔しないプラン選びにつながります。
どのエリアでどの回線が強いのかを確認することが、最も現実的な判断材料になるでしょう。
HISモバイルはソフトバンクとドコモ回線まとめ
HISモバイルでは、NTTドコモとソフトバンクの回線を利用できますが、自由に選べるわけではなく、選択肢はプランによって決まっています。
通話機能を重視するならドコモ回線が基本で、データ通信専用ならソフトバンク回線も選べるプランがあります。
ただし、一度申し込むと回線変更はできないため、契約前の確認が重要です。
また、通信エリアや端末の対応状況も選定のカギとなります。
どの回線が自分のエリアで快適に使えるかを事前にチェックし、利用目的や端末との相性を踏まえて最適な回線とプランを選ぶことが、HISモバイルを賢く活用するポイントです。