スマホを使っていると、通話中に別の電話がかかってきたり、手が離せずに着信に出られない場面は意外と多いものです。
そんなときに役立つのが「キャッチホン」や「留守番電話」の機能ですが、料金プランによってはこれらが有料になるケースもあります。
特にドコモのプラン「irumo(イルモ)」では、無料で使える条件が少し複雑になっているため、事前の確認が欠かせません。
この記事では、irumoでキャッチホンや留守番電話を無料で利用するための具体的な条件について、わかりやすく解説していきます。
irumoで留守番電話やキャッチホンは基本有料
結論から言うと、irumoで留守番電話やキャッチホンを使うには基本的に月額料金が発生します。
なぜなら、これらのサービスはirumoの標準プランには含まれておらず、「オプション扱い」になっているためです。
具体的には、留守番電話は月額330円、キャッチホンは月額220円となっています。
留守電やキャッチホンを無料で使う条件
留守電やキャッチホンはどちらも別途申し込みが必要となるため、自動で付いてくるわけではありません。
ただし、ある条件を満たせば無料で使うことも可能です。
それは、かけ放題の通話オプションに加入している場合です。
irumoのかけ放題オプションとして「5分通話無料オプション」や「かけ放題オプション」があります。
このサービスに加入していると、これらのオプション料金が毎月割引され、実質無料で使えるようになります。
つまり、通話オプションと組み合わせることが、追加料金なしで留守電やキャッチホンを使うためのカギになります。
もちろん、どちらのオプション(5分or無制限)でも問題ありません。
このように、通話オプションを活用することで、必要な機能をコストを抑えて使えるのは大きなメリットです。
契約タイミングによる料金の変化に注意
割引を受けられるからといって、何も考えずに申し込むのは危険です。
というのも、契約するタイミングによっては日割り計算になり、思ったほど割引されないケースもあるからです。
例えば、月の中旬に留守番電話やキャッチホンの契約を行った場合、利用料と同様に割引額も日数に応じて計算されます。
6月16日に契約した場合なら、15日分の料金と同額の割引が適用される仕組みです。
そのため「月初に契約したほうがよりお得に利用できる」ということになります。
加えて、通話オプションを「翌月適用」で申し込んだ場合は注意が必要です。
この場合、今月中に割引対象外となり、キャッチホンや留守電は通常料金で請求されてしまいます。
割引が適用されるには、通話オプションの課金がその月中に開始されていることが条件となるからです。
このように、契約日やオプションの適用時期をよく確認しないと、想定外の料金がかかる可能性があるため、申し込みの際には注意が必要です。
留守番電話を無料で使える他社サービスや代替案
irumoのオプションと他社サービスを比べると、選び方によって大きく料金や機能に差が出てきます。
そこで、他社の具体的な提供条件や違い、またirumoでオプション加入しない場合に活用したい代替案についてご紹介します。
条件付きで無料になるMVNO
キャッチホンや留守番電話を無料で使いたい場合、特定のMVNO(格安SIMサービス)を選ぶことで実現可能なケースがあります。
なぜなら、一部のMVNOでは、ソフトバンク回線を利用しているプランに限り、留守番電話を無料で提供しているからです。
例えば、mineo(マイネオ)のSプランでは、利用者が申し込めば追加料金なしで留守番電話サービスを使うことができます。
同様に、NUROモバイルやHISモバイルのソフトバンク回線プランでも、留守番電話が標準で無料となっている場合があります。
ただし、注意が必要です。これらのMVNOであっても、ドコモやauの回線を選ぶと有料になることが多くなっているのが特徴です。
さらに、キャッチホンについてはたとえソフトバンク回線でも別途料金が発生することが少なくありません。
つまり、無料で使えるMVNOを選ぶ際は、回線の種類と提供条件を細かく確認する必要があります。
また、ソフトバンク回線が自分の住んでいるエリアで快適に使えるかどうかも重要な判断材料です。
キャッチホンを無料で利用できるサービスは基本ない
結論として、キャッチホンを完全に無料で使える通信サービスは、現在の日本ではほとんど存在しません。
以前は一部の携帯会社で無料提供されていたこともありましたが、近年の料金改定により、その多くが有料化されました。
その理由は、キャッチホンが「通話中の着信を通知し、切り替えて対応する」という高度なネットワーク機能を必要とするため、事業者側でも一定の管理コストが発生するからです。
そのため、月額が必要な有料オプションとして提供するケースが一般的になっています。
中には「音声通話をあまり使わないから、キャッチホンは無料であってほしい」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、実際にはそのようなサービスを提供している通信会社は極めて限られています。
つまり、キャッチホンを重視する場合は、あらかじめその機能が有料であることを理解したうえで、必要なコストとして見積もっておく必要があります。
たとえ月額料金がわずかであっても、不要であれば無駄になりますので、自分の通話スタイルをよく見極めた上で判断しましょう。
スマホの標準機能で代替できる?
コストを抑えたい場合、スマートフォン本体に備わっている留守電機能を使うという方法もあります。
Android端末の「伝言メモ」や、iOS 18以降のiPhoneに搭載されている「ライブ留守番電話」がその一例です。
これらの機能は、通話中や手が離せないタイミングでもメッセージを録音してくれるので、ネットワークの留守番電話と似た使い方ができます。
とくにiPhoneの「ライブ留守番電話」は、着信中のメッセージをリアルタイムでテキスト表示してくれるため、相手の用件をすぐに把握できる点が魅力です。
しかし、デメリットも存在します。これらの機能はスマホの電源がオンになっており、かつ電波が届く状態でないと機能しません。
そのため、圏外だったり、電源が切れている場合にはメッセージの録音がされず、完全な代替にはなり得ないのです。
このため、標準機能で代替するには一定の条件が整っている必要があり、常に安心できるわけではありません。
コスト面では優れていますが、確実性を重視する場合は、ネットワークベースの留守番電話を検討する価値があります。
ahamoや楽天モバイルとの違いをチェック!
多くの人が選択肢に入れるahamoや楽天モバイルですが、留守番電話やキャッチホンの提供内容には明確な違いがあります。
まず、ahamoではそもそも留守番電話サービスやキャッチホンは提供されていません。つまり、これらの機能が必要な人には不向きです。
一方、楽天モバイルは以前まで留守番電話もキャッチホン(割込通話)も無料で提供していましたが、2024年12月からはどちらも有料化されています。
この変更により、今後は月額550円(留守電330円+キャッチホン220円)を支払わないとこれらの機能を使えなくなります。
このように、irumoだけでなく他社サービスも段階的に有料化へとシフトしており、かつてのように「無料で当然」とはいかなくなっているのが現状です。
よって、サービス選びでは現在の料金だけでなく、将来の変更予定や長期的なコストも考慮すべきでしょう。
但し、楽天モバイルは「Rakuten Link」アプリを経由すれば一部機能が無料で使えるという独自の利点があります。
このように、ahamoや楽天モバイルを選ぶ際には、基本機能だけでなくオプションや制限、将来の料金改定にも目を向ける必要があります。
留守電だけ使いたい人におすすめの選択肢
電話はほとんどしないけれど、重要なメッセージを取りこぼさないために留守番電話だけは欲しい。
そんな人にとって、irumoは必ずしも最適とは言えません。
というのも、irumoでは留守番電話を単体で使う場合、月額330円が発生します。
確かに「音声オプション定額料割引」が適用されれば無料になりますが、そのためには別途880円~1,980円の通話オプションを契約しなければなりません。
つまり、通話自体はあまりしない人にとっては、必要のない機能に余計なコストをかけることになってしまうのです。
このようなケースでは、mineoのSプランやNUROモバイルのソフトバンク回線など、留守番電話が無料で使えるMVNOを検討するのが賢明です。
ただし、回線によって提供状況が異なるため、申込前には自分の住んでいる地域での通信品質をしっかり確認することが大切です。
少ない利用でも確実にメッセージを受け取りたいなら、費用対効果を意識したプラン選びが必要です。
キャッチホンが安い格安SIMは?
キャッチホン(割込通話)をできるだけ安く利用したい場合、mineoのSプランとUQ mobileが候補として挙げられます。
ただし、それぞれのサービスには特定の条件や制限があるため、自分の利用スタイルに合った選択が重要です。
mineoのSプランでは、キャッチホンを月額220円で利用できます。
このプランでは前述の通り留守番電話サービスが無料で提供されており、キャッチホンと留守番電話を合わせて月額220円で利用可能です。
その他では、UQ mobileの「電話きほんパック(V)」というオプションサービスを月額440円で提供しています。
このパックにはキャッチホン、留守番電話、三者通話、迷惑電話撃退サービスが含まれており、個別に契約するよりもお得です。
さらに、通話オプション(通話放題、通話放題ライト、通話パック60)に加入すると、この「電話きほんパック(V)」が無料で利用できるため、通話頻度が高い方には特にメリットがあります。
このように、キャッチホンを安く利用するためには、各サービスの提供条件や自分の通話スタイルを考慮して選択することが重要です。
mineoのSプランは留守番電話も含めて低価格で利用できる点が魅力ですが、回線の種類に制限があります。
一方、UQ mobileは通話オプションとの組み合わせで追加料金なしで複数のサービスを利用できるため、通話が多い方には適しています。
irumoでキャッチホンや留守番電話まとめ
irumoで留守番電話やキャッチホンを利用する場合、基本的には有料オプションとしての契約が必要です。
ただし、「5分通話無料オプション」や「かけ放題オプション」とのセット契約により、これらのサービスを実質無料で使うことが可能になります。
通話頻度が高い方にはirumoの通話オプションが最適ですが、通話は少なく留守電だけ使いたい方には、MVNOの条件付き無料サービスやスマホ端末の標準機能がコストを抑える手段となります。
それぞれのライフスタイルに応じて、必要な機能と費用のバランスを見極めることが重要です。