スマホが主流となった今でも「使い慣れたガラケーをできるだけ長く使いたい」「シンプルな操作のガラホがちょうどいい」と感じている方は少なくありません。
そんな中、ドコモの新料金プラン「irumo(イルモ)」に注目が集まっています。
ですが、スマホ向けに設計されたこのプランで、ガラケーやガラホが本当に使えるのか、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、irumoでガラケーやガラホが利用できる条件や対応機種、そして料金の詳細までわかりやすく解説していきます。
irumoはガラケーやガラホは対応している?
irumoはスマホ向けに作られた料金プランと思われがちですが、実は一部のガラケーやガラホでも利用可能です。
しかし、昔から日本で使われていた3Gのガラケー(フィーチャーフォン)は利用できません。
ここでは、まずガラケーとガラホの違いを押さえた上で、irumoに対応している具体的なガラホ機種を紹介します。
ガラケーとガラホの違いを簡単に解説
厳密に言うと、ガラケーとガラホは見た目が似ていても、中身はまったく異なるものです。
なぜなら、ガラケーは主に3G回線を使った旧式の携帯電話であるのに対し、ガラホは4G回線に対応し、スマホと同じAndroidベースのOSを搭載していることが多いためです。
例えば、昔ながらの折りたたみ式端末でありながら、LINEが使えたり、4G通話が可能な端末がガラホです。
これにより、スマートフォンには抵抗があるけれど、今後も使える端末が欲しいという人にとっては、ガラホがちょうどいい選択肢になります。
一方、ガラケーは3G専用であることが多く、2026年3月末にドコモが3Gサービスを終了すると、利用できなくなります。
このように、形は似ていても、通信方式やOSが大きく異なる点が、ガラケーとガラホの本質的な違いです。
irumoに対応しているガラホ機種一覧
irumoで使えるガラホは限られています。
以下は、ドコモが公式に対応を明記しているガラホ機種の一例です。
- arrows ケータイ ベーシック F-41C(FCNT)
- arrows ケータイ F-03L(FCNT)
- らくらくホン F-01M(FCNT)
- AQUOS ケータイ SH-02L(SHARP)
- SH-03L(SHARP)
- DIGNO ケータイ KY-42C(京セラ)
- DIGNO ケータイ ベーシック KY-41B(京セラ)
- DIGNO ケータイ カメラレス KY-43C(京セラ)
- カードケータイ KY-01L(京セラ)
- キッズケータイ KY-41C(京セラ)
- キッズケータイ コンパクト SK-41D(セイコーソリューションズ)
これらの機種はすべて4G回線とVoLTEに対応しており、irumoプランでも通話と基本的な通信が可能です。
ただし、中古端末などは状態によって正常に動作しないケースもあるため、購入時には慎重な確認が必要です。
また、irumoの0.5GBプランは通信速度が最大3Mbpsに制限されるため、ネット利用は控えめな使い方が求められます。
ガラホを使うときに知っておきたい注意点
irumoでガラホを使う際には、事前に理解しておくべき注意点がいくつかあります。
これを知らずに契約すると「通話はできるのにネットに繋がらない」「一部の機能が使えない」といったトラブルに直面する可能性があります。
まず大前提として、irumoは4Gや5Gの通信を前提としたプランのため、VoLTE(ボルテ)という4Gで音声通話を行う機能に対応しているガラホでなければ、通話すらできません。
ガラホであっても、古い機種や一部の海外製端末はVoLTEに対応していないことがあるため、仕様をしっかり確認する必要があります。
次に、irumoは基本的にスマホ向けの料金プランなので、ガラホで使う場合にはいくつかの機能が制限される可能性があります。
たとえば、インターネットの閲覧は可能であっても、画像が多いサイトでは読み込みに時間がかかることがありますし、アプリのインストールに対応していない場合もあります。
さらに、irumoでドコモのメールアドレス(@docomo.ne.jp)を使うためには、月額330円の「ドコモメールオプション」に別途加入する必要があります。
これは以前のプランでは標準で利用できたサービスであるため、知らずに追加料金が発生することを見落としがちです。
このように、ガラホでirumoを利用する場合には、VoLTEの対応可否や使える機能の範囲、そして追加料金の有無など、細かな点まで確認しておくことが大切です。
対応機種の確認方法と購入先の選び方
irumoに適したガラホを選ぶためには、まず自分が使っている、あるいは購入を検討している端末がドコモのVoLTEに対応しているかどうかを確認することが第一です。
その方法として最も確実なのは、ドコモ公式サイトにある「irumo対応端末一覧」をチェックすることです。
このリストには、対応が確認された機種と注意事項が記載されており、使用できるかどうかの判断材料になります。
それでは、どこで端末を購入するのが良いのでしょうか。安心して購入したい場合には、ドコモショップやドコモオンラインショップを利用するのが無難です。
特にオンラインショップでは、事務手数料が無料になるうえ、限定の割引キャンペーンが実施されていることもあります。
実際に端末を手に取って確かめたい人は、全国のドコモショップでスタッフと相談しながら購入を進めると良いでしょう。
一方、価格を重視するのであれば、家電量販店や中古スマホ専門店での購入も選択肢になります。
ただし、これらの店舗で販売されている端末は、irumoの動作保証外であることもあります。
そのため、動作しなかった場合のサポートが受けられないリスクを理解しておく必要があります。
このように、対応機種かどうかを正しく確認し、購入先の信頼性や価格とのバランスを見極めることで、自分に合ったガラホ選びが実現できます。
irumoやドコモのガラケーで一番安いプランは?
ドコモでフィーチャーフォンを使いたい場合、どの料金プランを選べば最も安く利用できるのかは気になるポイントです。
ここでは、現行プランの「irumo」と過去の「ケータイプラン」を比較しながら、目的に応じた選び方を紹介していきます。
irumoと旧ケータイプランの料金を比較
まず、料金の面だけを見ると、irumoの0.5GBプランは月額550円という非常にリーズナブルな価格設定になっています。
これは、2023年まで提供されていた「ケータイプラン」の月額1,320円(dカード支払割適用時)よりも大幅に安くなっているため、単純な価格比較ではirumoに軍配が上がります。
しかし、料金だけで判断するのは早計です。
というのも、旧ケータイプランにはファミリー割引内での通話が無料であったり、ドコモメールが標準で使えたりといった付加価値が含まれていました。
一方のirumoでは、通話料は従量制で、キャリアメールを使うには別途オプション料金がかかります。
このように言うと、irumoは安いけれど機能が削られていると思うかもしれません。
実際その通りで、irumoはスマホユーザーを主な対象としたシンプルな設計になっており、ガラケーやガラホで使う場合は、必要な機能を追加する形になります。
したがって、通話をほとんど使わない人や、ドコモメールにこだわらない人にとってはirumoが最安の選択肢になりますが、それ以外の人は総額でどちらがお得になるかを慎重に見極める必要があります。
0.5GBプランはガラホに向いている?
結論から言えば、irumoの0.5GBプランは、インターネットをあまり使わず通話を最小限に抑える方にはガラホ向けの選択肢として有効です。
その理由は、ガラホがスマホと違ってアプリの利用を前提としていないため、データ通信を多く消費する場面が少ないからです。
例えば、ガラホを使っている高齢の方が、主に通話と簡単なメールの送受信のみを行っている場合、0.5GBのデータ容量でも十分に足ります。
さらに、月額550円という低価格でドコモ回線が使えるのは大きな魅力です。
ただし、注意しなければならないのは、0.5GBを超えると通信速度が大幅に制限されるという点です。
月末に近づくとネットの閲覧すら難しくなることがあり、これがストレスになる人にとっては不向きなプランといえるかもしれません。
また、irumoはデータ専用の設計が色濃く、通話を多用する人にとっては別途オプション料金が必要になるなど、実質的なコストが上がる点も無視できません。
ですので、ガラホにこのプランを適用するかどうかは、自分の利用スタイルを冷静に見つめたうえで判断することが重要です。
通話をたくさんするなら注意
通話の頻度が高い方がirumoを選ぶ際には、思わぬコスト増加に注意が必要です。
なぜなら、irumoの基本プランには無料通話が含まれておらず、30秒あたり22円という従量課金が発生するためです。
例えば、家族や職場とのやり取りが多く、1日に数回の通話を行うと、月額料金が一気に跳ね上がる可能性があります。
これを回避するためには、「5分通話無料オプション」や「かけ放題オプション」を別途契約する必要がありますが、それぞれ月額880円、1,980円の追加費用がかかります。
このように言うと、オプションを追加すればいいと思われるかもしれませんが、それによって当初の550円という魅力的な料金が事実上崩れてしまう点には注意が必要です。
特に旧ケータイプランでは、ファミリー割引の対象であれば家族間の通話が無料であったため、同様の使い方をirumoで再現するには費用がかさむことになります。
結果として、通話の量が多い方にとっては、安さを求めて選んだはずのirumoが、実際にはコスト高になるリスクがあります。
このことを踏まえ、通話重視の人はあらかじめ通話パターンを見直した上で、最適なオプションの有無を判断することが重要です。
3Gガラケーは今後移行の必要性がある
3Gサービスの終了が近づく今、ガラケーユーザーは自分の端末がどうなるのかを正しく理解することが大切です。
ここでは、使えなくなる機能と使い続けられる端末の違いについて詳しく解説していきます。
3G終了で何が使えなくなるのか
結論から言うと、3G回線しか使えないガラケーは、2026年3月末をもって完全に通信できなくなります。
なぜなら、NTTドコモが提供している3G通信サービス「FOMA」と「iモード」が、同日をもって正式に終了すると発表されているためです。
この終了に伴い、電話をかけることも受けることもできなくなり、メールやインターネット接続などの基本的な機能もすべて停止されます。
つまり、ガラケーとしての役割そのものが果たせなくなってしまうのです。
仮に電源が入ったとしても、通信手段を持たないため、事実上「ただの端末」になってしまいます。
例えば、家族との連絡手段をガラケーだけに頼っている方や、高齢者のようにスマホ操作が不安な方にとっては、このサービス終了が大きな生活の変化をもたらすことになります。
実際、何も準備をせずにサービス終了を迎えてしまうと、突然通話もメールも使えないという状況に陥りかねません。
このような理由から、ガラケーユーザーは今のうちに自分の端末が3G専用かどうかを確認し、必要に応じて4Gや5G対応端末への移行を検討することが不可欠です。
4G対応のガラケーは引き続き使える
現在販売されているガラケーの中には、前述の通り4G回線に対応した「ガラホ」と呼ばれるモデルが存在し、これらであれば3Gサービス終了後も利用を続けることができます。
このように言うと、すべてのガラケーが使えると誤解してしまうかもしれませんが、そうではありません。
4Gに対応しているかどうかは見た目では判断できないことが多く、内部の仕様がポイントになります。
特に「VoLTE(ボルテ)」と呼ばれる4G回線での音声通話機能に対応しているのがポイントとなります。
例えば、ドコモが公式に発表している「arrowsケータイ F-41C」や「AQUOSケータイ SH-02L」といった端末は、4Gに対応しており、irumoのような現行プランでも使えるとされています。
このような端末を使えば、これまでと同じ感覚でガラケーを継続利用することが可能です。
このため、ガラケーを今後も使いたいという方は、単に「使えるかどうか」ではなく「4GかつVoLTE対応であるか」をしっかり確認することが重要です。
そうすれば、3Gの終了後も安心して今の使用スタイルを維持することができます。
スマホにするメリットとガラホとの違い
結論として、スマートフォンに切り替える最大の利点は、多機能性と利便性の高さにあります。
ガラホも一定の機能は備えていますが、やはりスマホと比べると利用の幅は大きく異なります。
まず、スマートフォンでは多種多様なアプリを自由にインストールできるため、生活のさまざまな場面で活用できます。
例えば、LINEやZoomといったコミュニケーションツールだけでなく、健康管理アプリや地図ナビゲーション、銀行の口座管理までスマホ一台で完結できます。
これに対し、ガラホはアプリの制限が厳しく、インストールできるサービスが限られているため、機能を追加していく柔軟性に欠けます。
また、画面サイズの違いも無視できません。
スマホの方が圧倒的に画面が大きく、文字も見やすいため、視力に不安がある方でも快適に操作できます。
タッチ操作に慣れれば、物理ボタン中心のガラホよりもスムーズに使えるという声も少なくありません。
とはいえ、スマホにはデメリットも存在します。
月額料金が高くなる傾向にあり、操作に慣れるまで時間がかかるという点です。
特に長年ガラケーを使ってきた方にとって、画面のタップやスワイプといった動作は最初のハードルになりやすいでしょう。
それでも、機能面・利便性・将来性を総合的に見ると、スマートフォンはより長く安定して使える端末であることは間違いありません。
スマホの活用が進む現代において、少しずつ慣れていくことが大きなメリットにつながるはずです。
らくらくスマホという選択肢も
結論から言えば、スマホへの移行に不安がある人にとって「らくらくスマホ」は非常に有力な選択肢です。
その理由は、通常のスマホよりもシンプルな操作性とサポート体制が整っているからです。
らくらくスマホは、高齢者や初心者向けに作られており、画面上の文字が大きく、押しやすいボタン配置がされています。
たとえば、電話やメールのアイコンが大きく表示されており、誤操作をしにくい設計が特徴です。
さらに、音声で操作方法を案内してくれる機能もあるため、機械に苦手意識がある方でも安心して使い始めることができます。
このように言うと、機能が限定されているのではと心配になるかもしれませんが、実際にはGoogle Playにも対応しており、必要に応じてアプリの追加も可能です。
つまり、「使いこなせるか不安だけど、将来的には少しずつスマホを使ってみたい」という人にぴったりな中間的な選択肢と言えるでしょう。
さらに、ドコモでは「ドコモスマホ教室」といった初心者向けのサポートを実施しており、対面で操作方法を教えてもらえる点も心強いポイントです。
スマホに対する心理的なハードルを取り除く工夫が多く盛り込まれているため、ガラケーからの移行に最初の一歩を踏み出すには最適な機種だといえます。
このように、らくらくスマホは「機能の豊富さ」と「扱いやすさ」のバランスが取れた端末であり、ガラホでは物足りないけれど、通常のスマホには抵抗があるという方に最適な選択肢となります。
irumoでガラケーやガラホは使える?まとめ
ガラケーの3Gサービス終了が迫る中、多くのユーザーが端末や料金プランの見直しを迫られています。
irumoの0.5GBプランは、ガラホにとってコストを抑えつつ継続利用できる現実的な選択肢となりますが、VoLTE対応の有無や通話料金の増加には注意が必要です。
また、スマホ移行を検討する場合は、らくらくスマホのような初心者向けモデルも選択肢に含めるとよいでしょう。
今後の通信環境の変化に備え、早めの準備が重要です。