海外旅行や出張の際、スマートフォンをどう使うかは多くの人にとって大きな悩みのひとつです。
特に、国内で使い慣れたirumoの回線をそのまま海外で使えるのか、料金はどれくらいかかるのか、といった疑問を持つ方は少なくありません。
この記事では、そんな不安を解消するために、irumoの海外利用方法と料金の仕組みを初心者にもわかりやすくご紹介します。
安心して海外でスマホを使うためのポイントを、順を追って丁寧に解説していきます。
irumoのプランは海外でも利用できるのか?
結論から言えば、irumoは海外でも利用可能です。
ただし、利用にはいくつかの条件と注意点があるため、事前に内容を理解しておくことが大切です。
ここからは、irumoの海外利用に関する具体的なポイントを順番に確認していきましょう。
WORLD WINGに申し込みすることで利用可能
irumoで契約したスマートフォンは、海外でもドコモの回線網をベースにした「WORLD WING」経由で利用できます。
これは、ドコモが提携している世界中の通信事業者のネットワークを利用する仕組みで、日本国内での品質に近い安定性を確保できる点が魅力です。
このサービスを使うには、まず無料でWORLD WINGに加入し「世界そのままギガ」または「世界ギガし放題」のどちらかのプランを選ぶ必要があります。
どちらのプランも、出発前にマイドコモや専用アプリから申し込むことが可能で、現地での開始操作もスマホ一つで簡単に行えます。
実際の利用方法としては、渡航先に着いたらスマホの「データローミング」をオンにし、専用アプリで利用開始操作を行うだけです。
手間の少なさとドコモ回線の信頼性を両立した仕組みといえるでしょう。
対象エリアと国ごとの利用可否
irumoで利用可能な海外ローミングエリアは、非常に広範囲にわたります。
基本的には「世界そのままギガ」の対象国であれば、200以上の国や地域で通信可能となっており、多くの旅行先をカバーしています。
一方で、利用できない国もわずかに存在するため、出発前には必ず対象国かどうかを確認しておくことが重要です。
確認方法は簡単で、ドコモ公式サイトの「渡航先検索」ページや、「ドコモ海外利用」アプリで渡航予定の国名を入力するだけで調べることができます。
このように、事前のチェックを怠らなければ、現地に到着してから通信ができずに慌てる心配もありません。
とくに長期滞在や複数国を訪れる予定がある方は、複数エリアを一括で確認しておくと安心です。
海外での通話方法と通話料金の目安
WORLD WINGに申し込み後、海外でirumoのスマートフォンを使って通話する場合、日本国内と同じ感覚でかけると予想外の費用が発生することがあります。
だからこそ、通話の仕組みと料金体系を知っておく必要があります。
通話の発信方法は、相手の国によって入力する電話番号が異なります。日本へ電話をかける際には「+81」の国番号の後に市外局番から0を外して入力します。
たとえば東京の03で始まる番号なら、「+813」から始める形式です。現地のホテルやレストランなどに電話をする場合は、その国で普段使われている形式でそのまま発信できます。
料金は滞在国により異なり、例えば韓国では日本への通話が1分あたり125円かかります。
しかも、発信だけでなく着信にも費用がかかるため、予期せぬ着信によって通話料が発生するケースもあるのです。
こうした点を踏まえると、緊急時を除き、基本的にはLINEやSkypeなどのインターネット通話を活用したほうが安心です。
コスト面のリスクを回避するには、現地での音声通話の使い方を慎重に考えるべきでしょう。
SMS送信には注意!コストを抑えるコツ
海外でのSMS利用は簡単ですが、何も知らずに使うと意外に出費がかさむ原因になります。
その理由は、SMSの送信1通あたりにかかる費用が100円と割高であることに加え、文字数にも制限があるためです。
全角であれば70文字、半角英数字であれば160文字までという制限があり、それを超えると複数通分として課金される可能性があります。
例えば、ちょっとしたメッセージのやりとりを何度か行うだけでも数百円になることがあり、長期滞在や頻繁な連絡が必要な場面ではコスト負担が気になってくるはずです。
日本国内と同じように頻繁に使ってしまうと、知らないうちに料金が膨らむおそれもあります。
このため、どうしてもSMSを使う必要がある場合以外は、LINEやMessengerのような無料アプリを活用すると良いでしょう。
特にWi-Fi環境が整っているエリアでは、アプリの利用がもっとも経済的かつ便利な選択となります。
irumoで利用可能な海外ローミングプランの料金
国内プランと連動:世界そのままギガ
このプランは、現在契約しているirumoのデータ容量をそのまま海外でも使える仕組みです。
コストを抑えて短時間のデータ通信をしたい方には特に向いており、利用する分だけの課金方式になっています。
例えば1時間あたり200円で利用でき、24時間使っても980円という設定なので、必要最低限の使用で済ませたい場合には非常に経済的です。
ただし、使ったデータ量は国内で契約している容量から引かれるため、帰国後の通信に影響が出ることもあります。
例えば3GBプランを契約している状態で、海外で1GBを使用した場合、帰国後に使えるのは残り2GBとなります。
このように、海外での利用がそのまま日本国内でのデータ残量に関わることを理解しておきましょう。
使い放題プラン:世界ギガし放題
こちらのプランは、データ量を気にせずたっぷり使いたい人に適しています。
理由は、契約中のデータ容量とは別枠で利用でき、使い放題が前提になっているからです。
具体的には、24.4MBまでは1,980円、それ以上の利用があると最大で2,980円となります。
料金は1日単位で発生し、利用日ごとに自動更新されます。
このため、動画視聴や地図アプリの長時間使用、オンライン会議など、大量のデータを消費する場面で力を発揮します。
例えば旅行中にナビアプリを多用したい、仕事のやり取りで常にオンラインでいたいというような状況では、容量制限を気にせず使える点が大きな利点です。
ただし、数日間連続で利用すると料金が高額になる点には注意が必要です。
どちらを選ぶ?データ量と滞在日数で使い分け
選ぶ基準として最も重要なのは、使用するデータ量と渡航先での滞在日数です。
あらかじめ通信の必要性を見極めることで、どちらのプランが自分に合っているかが明確になります。
データ使用量が少なく、現地のWi-Fiを中心に利用する予定であれば「世界そのままギガ」が適しているでしょう。
料金は安価で済み、国内のプラン内で収まるなら追加費用も最小限に抑えられます。
一方、長時間オンライン状態が必要だったり、移動が多くてフリーWi-Fiを当てにできない場合には「世界ギガし放題」のほうが安心です。
定額で無制限に使えるため、精神的なストレスを感じにくいというメリットもあります。
コスパ重視なら他社プランも視野に
通信費を少しでも抑えたいのであれば、irumoだけにこだわらず他の選択肢を検討するのが賢明です。
用途によっては、他社のサービスの方が費用対効果に優れている場合があるからです。
この理由は、irumoの海外利用にはデータ通信量に応じた制限や、日数に応じた料金が発生する仕組みになっているためです。
たとえば、「世界ギガし放題」を数日連続で使うと、あっという間に1万円近くかかることもあります。
一方、ahamoや楽天モバイルなどでは、追加料金なしで一定のデータ通信が利用できるプランも存在し、条件さえ合えばこちらの方が明らかにお得です。
実際に、月額料金に海外データ通信が含まれているahamoは、20GBまで使えるうえに追加料金が不要という点が魅力的です。
特に短期の出張や旅行であれば、こうした定額型の他社プランが使い勝手もコスパも良い選択肢になるでしょう。
つまり、irumoは「必要なときに必要な分だけ使える」点で便利ですが、コストを重視する場合は他社の海外対応プランを検討することで、より満足のいく通信環境を得られる可能性があります。
このように、それぞれのプランには特徴があるため、単純に料金だけで判断するのではなく、自分の使い方に合ったものを選ぶことが、結果的にコストパフォーマンスの向上につながります。
irumoで海外ローミングを使うための設定と準備
アプリのインストールと事前予約の流れ
irumoで海外ローミングを使うためには、「ドコモ海外利用」アプリの導入があると便利です。
なぜなら、渡航先に到着してからインストールや設定をすると、貴重なデータ容量を消費してしまう可能性があるからです。
海外ではWi-Fi環境が整っていないことも多く、設定が遅れると必要な通信がすぐに行えないケースもあります。
操作は非常に簡単で、アプリを開いて「予約する」を選択し、滞在する国や期間を設定するだけで準備が完了します。
日数や時間は自由に指定でき、複数の渡航先がある場合でも、それぞれの順番に合わせて登録することが可能です。
なお、予約後でも予定の変更があった場合には、出発前ならアプリから簡単に修正できます。
このように、事前予約はスムーズなスタートを切るための重要なステップです。

スムーズな開始のために確認すべきポイント
海外でのデータ通信を問題なく始めるには、いくつかのチェックポイントを出発前に押さえておく必要があります。
なぜなら、ほんの少しの準備不足が、現地での通信トラブルにつながるからです。
スマートフォンの「データローミング」設定がオンになっているかをまずチェックしましょう。
設定はiPhoneとAndroidで手順が異なるため、出発前に一度操作方法を確認しておくと安心です。
次に、利用予定のアプリが正しく動作するかどうかもチェックしておくとよいでしょう。
さらに、iCloudプライベートリレーを利用しているiPhoneの場合は、これをオフにしないと「ドコモ海外利用」アプリで開始操作ができない場合があります。
こうした細かな設定は、現地でのストレスを防ぐために大切です。
スムーズに使い始めるには、これらの基本的な確認を日本にいるうちに終わらせておくことが最も確実な方法といえるでしょう。
海外でデータローミングをオンのままで問題ない?
「データローミングを常にオンにしておいても大丈夫なのか?」という疑問を持つ方は多いはずです。
結論から述べると、irumoのローミングプランを正しく設定していれば、基本的に問題ありません。
その理由は、「世界そのままギガ」や「世界ギガし放題」には、意図しない通信を防ぐ仕組みがあるためです。
例えば、アプリで利用開始の操作をしない限り、ローミングがオンになっていても通信は始まりません。
さらに、利用開始後も設定した時間が過ぎれば、自動的に通信は停止します。
ただし、対象外の国でローミングがオンのままだと、思わぬ高額請求のリスクがあります。
このようなケースを避けるには、訪問先が定額対象国であることを必ず確認したうえで、ローミングを有効にするようにしましょう。
このように言うとローミングに対して不安を感じるかもしれませんが、適切に使えば利便性が高く、安全に利用することができます。
海外ローミングを使って分かったメリットやデメリット
海外ローミングプランは便利そうに見えても、実際に使ってみると想定外の点があるかもしれません。
ここでは、利用者のリアルな声や比較結果を通して、使い勝手を具体的に紹介します。
利用者の評判から見えた不安要素とトラブル例
実際の利用者の声からは、便利さの裏に潜む課題も見えてきます。
その理由は、通信の安定性とサポート体制に不安を感じたという意見が少なからず存在します。
なぜそう感じる人がいるかというと、渡航先によっては電波の接続が不安定だったり、アプリがうまく動作しないケースがあるためです。
特に、空港到着時にうまく接続できず、サポートに連絡しても対応に時間がかかったという体験談も見られました。
例えば、ローミング設定をオンにしたにもかかわらず通信が開始されず、結果として使えなかったという事例も報告されています。
さらには、利用開始時のSMS通知が届かないことにより、通信が始まっているのか分からず不安になったという声もあります。
このようなトラブルを避けるには、利用前の設定確認はもちろん、現地に到着してからの操作にも慎重さが求められます。
また、通信が不安定になったときのために、最低限のオフライン地図アプリなどを準備しておくと安心です。
以上を踏まえると、irumoの海外ローミングは便利な反面、環境に左右されることがあるため、慎重に使い方を選ぶ必要があります。
手軽さが魅力!ポケットWi-Fiと比較した感想
結論として、irumoの海外ローミングは「スマホだけで完結する手軽さ」が最大のメリットです。
特に短期旅行や荷物を増やしたくない人にとっては、その身軽さが大きな魅力になります。
その理由は、モバイルルーターのレンタルや現地SIMの購入といった準備が一切不要だからです。
自分のスマートフォンにあらかじめ設定をしておくだけで、渡航先に着いた瞬間から通信が可能になります。
移動中でも安定した接続が得られ、充電切れを気にする外部機器がないのは安心感があります。
ただし、コスト面ではポケットWi-Fiの方が優れるケースもあります。
例えば、韓国への3日間の旅行で比較した場合、Wi-Fiレンタルの方が安く済むことが多く、特に滞在期間が長くなるほど差は広がっていきます。
このように考えると、「価格よりも手軽さを優先したい」という人にはirumoのローミングが向いていますが「通信コストを最小限に抑えたい」という方にはポケットWi-Fiの方が現実的といえるでしょう。
長期滞在ならWi-Fiレンタルがおすすめ
結論から言えば、長期利用で費用と安定性を両立させるなら、ポケットWi-Fiのレンタルが最適です。
なぜなら、ポケットWi-Fiは使い放題のプランも多く、1日あたりの料金が一定で抑えられるため、使えば使うほど割安感が出るからです。
irumoの「世界ギガし放題」は1日あたり最大2,980円かかりますが、Wi-Fiレンタルなら1日数百円で無制限通信が可能なケースもあります。
たとえば、韓国への20日間の滞在で比較すると、irumoでは約6万円近くかかる一方、Wi-Fiレンタルなら2万円以下で済むことも珍しくありません。
さらに、Wi-Fiルーターの多くは複数端末での利用にも対応しており、家族や同僚と一緒に使えるため、1人あたりの通信費を大きく削減できます。
こうして考えると、特に長期滞在では「どれだけ使っても安心できる」ことが大きなメリットとなり、結果的にポケットWi-Fiの方が実用的といえるでしょう。
もちろん、機器の充電や返却といった手間はありますが、それを上回る利便性と節約効果が得られる選択肢です。
irumoの海外利用方法と料金まとめ
irumoの海外ローミングサービスは、手軽さと柔軟な料金設定が魅力ですが、利用スタイルによってはコストが高くなる点に注意が必要です。
「世界そのままギガ」では契約中のデータ量を使用し「世界ギガし放題」では無制限ながら1日ごとの料金が発生します。
短期で軽い利用ならirumoは便利ですが、長期滞在や大容量通信が必要な場合はポケットWi-Fiや他社プランの方が経済的です。
最終的には、自身の渡航スタイルに合った方法を選びましょう。