スマートフォンの利用料金を少しでも抑えたいと考える方にとって、格安SIMは魅力的な選択肢です。
中でも「電話かけ放題」のオプションは、通話頻度が高い方にとってコストを大幅に削減できるポイントになります。
しかし、各社のプランには料金や条件、通話品質に大きな違いがあるため、選ぶ際には注意が必要です。
この記事では、格安SIMの電話かけ放題プランを比較し、料金体系や通話の快適さについてわかりやすく紹介します。
かけ放題付き格安SIMを徹底比較!主要プランの料金一覧
格安SIM各社が提供する「かけ放題プラン」は、通話の頻度やスタイルによって選ぶべき内容が大きく異なります。
ここでは代表的なサービスについて、それぞれのかけ放題オプションの特徴と料金をわかりやすく紹介します。
また「安さ」で比較検討したい場合は、以下のページも参考にしてみてください。


必要な分だけ選べる自由さのpovo
povoは、基本料金0円からスタートし、必要な機能だけを「トッピング」として追加するユニークな料金体系が特徴です。
かけ放題に関しては「5分以内通話かけ放題」(月額550円)と「通話かけ放題」(月額1,650円)の2種類が提供されています。
前者は短時間の電話が多い人に、後者は通話時間が長くなりがちな人にそれぞれ向いています。
通話トッピングをつけなくても、30秒ごとに22円(税込)で通話は可能ですが、10分を超える通話を月に数回行う場合でも従量課金の方が高くつくことがあります。
そのため、ある程度通話の見込みがあるなら、トッピングを追加しておく方が安心です。
注意点として、povoでは180日以内に有料トッピングを購入しないと、回線が停止・解約される恐れがあります。
通話の着信専用で使う場合でも、定期的な課金が必要になる点をあらかじめ把握しておくと良いでしょう。
povoはauの回線をベースにしているため、エリアによっては非常に安定した通話品質が期待できます。
特に都市部では安定性に定評があり、元々auを使っていたユーザーからも通話面での不満は少ないとされています。
このように、povoは大手キャリアとほぼ同じ回線を利用しているという点で、通話品質に対する安心感があると言えるでしょう。
ただし、混雑時には多少通信が不安定になることもあるため、通話のタイミングや環境には注意が必要です。
ahamo:ドコモ品質がそのまま使える
ahamoのかけ放題は、最初からある程度の無料通話が含まれている点が特徴です。
基本プランには5分以内の国内通話が無料で付帯しており、ちょっとした連絡程度なら追加料金なしで利用できます。
これだけでも多くのユーザーにとっては十分ですが、長時間通話が多い場合は「かけ放題オプション」(月額1,100円)を追加することが可能です。
このオプションをつけると、通話時間や回数に制限なく国内通話が使い放題になります。
よって、仕事で頻繁に電話をかける人や、家族との長話が多い人には向いているでしょう。
一方で、5分を少しだけ超える通話が多い人にとっては、1,100円の追加料金を払うかどうかで悩むところです。
なぜなら、5分を超えると30秒あたり22円が加算されてしまうため、何度も通話する場合は想定外の料金になることもあるからです。
通話時間の傾向を把握してから、オプション加入を検討するのが賢明といえます。
さらに、ahamoはドコモの回線をフルに活用しているサービスであり、通話の安定性と音質の高さでは他の格安SIMと比較しても非常に優秀です。
その理由は、ドコモ本体のネットワークをそのまま使える立場にあるからです。
VoLTE(HD+)にも対応しているため、通話中でも高音質が保たれやすく、音のクリアさを重視する人には特におすすめできます。
日常の通話はもちろん、ビジネスの場面でも安心して利用できるレベルの品質です。
柔軟性が魅力的なIIJmio
IIJmioのかけ放題は、通話時間に応じて選べる3種類のプランが用意されており、ユーザーの通話スタイルに合わせて無駄なく利用できるのが特徴です。
月額500円で使える「5分かけ放題」は、日常のちょっとしたやり取りに適しており、頻繁に短時間の電話をする人には最適な選択肢となります。
もし5分を超えると30秒ごとに11円の通話料が発生するため、通話時間を意識して使う必要があります。
一方で、よりゆとりを持って通話したい方には「10分かけ放題」が向いており、月額700円で利用できます。
このプランであれば、1回あたりの会話がやや長引いても費用を抑えられるため、家族や友人との電話が中心の人にぴったりです。
そして、完全な通話無制限を求める方には「かけ放題+」が用意されており、月額1,400円で時間・回数を気にせず通話が可能になります。
ただし、2時間を超える連続通話は自動的に切断されるため、長時間利用時は再度発信が必要です。
ファミリー割引も利用可能で、家族間通話がさらにお得になる点は見逃せません。
IIJmioの通話品質は、全体的に標準的なレベルとされていますが、利用する回線によって印象が変わることがあります。
ドコモ回線(タイプD)とau回線(タイプA)のどちらかを選べる仕組みになっており、ユーザーのニーズに応じた使い分けが可能です。
また、VoLTEにも対応しているため、標準の電話アプリを使えばより安定した通話が可能です。
格安でも高品質!HISモバイル
HISモバイルは、格安SIMの中でも通話料金が特に安く設定されており、かけ放題オプションのバリエーションも魅力的です。
まず、通話が短時間で済むことが多い方には「6分かけ放題」がおすすめで、月額500円で何度でも6分以内の通話が無料になります。
このプランは以前の5分かけ放題から時間が延長されており、より実用性が高くなりました。
もし長時間の通話が日常的であれば、月額1,480円の「完全かけ放題」が候補に上がります。
ただ、HISモバイルでは開通日によって課金サイクルがずれるため、契約のタイミングには注意が必要です。
特に月末に開通すると、翌月の最終日が次の請求日となる場合があります。
そうした仕組みを理解したうえで契約すれば、無駄のない使い方が可能になります。
また、通話品質についてはドコモ回線を利用しているため、全国的に安定した通話が可能です。
VoLTE(HD+)に対応していることも通話品質の高さに貢献しています。
音声の明瞭さや接続の速さが向上するため、ビジネスの場面や重要な連絡でもストレスを感じにくいでしょう。
ただし、時間帯や場所によっては通信速度の低下が報告されており、データ通信を使った通話に影響が出る可能性も考慮する必要があります。
コスパも良い!LIBMO
LIBMOは、通話スタイルに合わせて選べる3つのかけ放題オプションを提供しており、使い方に応じて無駄なく選べるのが特徴です。
通話重視の人には「かけ放題マックス」が人気で、月額1,430円(税込)で国内通話が無制限に利用できます。
さらに、5分かけ放題(月額550円)や10分かけ放題(月額770円)も用意されており、短時間通話が中心の方にも適しています。
これらのオプションは、通話用アプリを使わずにスマートフォン標準の電話アプリから利用できるため、使い勝手も良好です。
加えて、通話時間が2時間を超えると自動で通話が切れる仕組みになっており、長時間の通話をする場合は注意が必要です。
基本プランはデータ通信量に応じて選べる「なっとくプラン」と「ゴーゴープラン」があります。
例えばゴーゴープランでは、500MBのデータ容量と5分かけ放題をセットで月額1,100円(税込)という構成になります。
自宅や職場でWi-Fiを利用し、通話メインでスマホを使う人にはコストパフォーマンスの高い選択肢といえるでしょう。
また、LIBMOの通話品質は、基本的には安定していると言えます。
なぜなら、ドコモのネットワークを利用しているため、通話に使われるインフラ自体は大手キャリアと同等だからです。
実際、標準の電話アプリを使った場合はノイズも少なく、通話がスムーズに行えるとの声が多く見られます。
jcomモバイル:ネットで有名なサービス
jcomモバイルのかけ放題オプションは、利用スタイルに応じて時間単位で選べる点が大きな特徴です。
通話が短時間で済むことが多い方には「5分かけ放題」が向いており、月額550円(税込)で利用できます。
このプランは1回の通話時間が5分以内であれば何度でも無料になるため、ちょっとした用件を頻繁にやり取りする方におすすめです。
もう一つの選択肢として、1回60分以内の通話が無制限で可能な「60分かけ放題」があり、こちらは月額1,650円(税込)となります。
このプランは比較的長い通話が多い方に適しており、時間を気にせず会話を楽しみたい人にぴったりです。
ただし、どちらのプランも指定時間を過ぎると、30秒あたり22円の通話料がかかるため注意が必要です。
さらに、データ通信と組み合わせたパッケージプランも用意されており、例えば「お手軽パック」では5GBのデータ通信と5分かけ放題がセットで月額1,628円(税込)となります。
このように、jcomモバイルは通話とデータをバランスよく使いたい方にとって、柔軟性の高いサービス内容が魅力です。
また、通話品質に対する評価が分かれる格安SIMの一つです。
auの回線を使っており、エリアや時間帯によって通話の安定性が変化するというユーザーの声もあります。
一方で、VoLTEに対応しているため、基本的な通話品質は一定のレベルを保っています。
さらに、専用アプリ不要でかけ放題プランが利用できる点は、手軽さを求めるユーザーにとって大きなメリットとなります。
楽天モバイルは楽天リンクで無料通話が可能
楽天モバイルでは「Rakuten Link(楽天リンク)」という専用アプリを通じて、国内通話を時間・回数無制限で無料にするサービスを提供しています。
このアプリを使えば、追加料金なしで長時間の通話が可能となるため、電話の頻度が多いユーザーにとって非常にメリットの大きい仕組みといえるでしょう。
一方で、標準の通話アプリから発信した場合は、30秒ごとに22円の通話料がかかるため、楽天リンクを利用しなかった場合にはコストがかさんでしまいます。
さらに、楽天リンクでも一部の電話番号、たとえばナビダイヤル(0570)や災害伝言ダイヤル(171)などは無料通話の対象外となっており、これらへの通話は通常通りの料金が発生します。
また、楽天リンクの通話品質ですが、通信環境に依存する点に注意が必要です。
楽天リンクはデータ通信を利用して音声通話を行うため、Wi-Fiや電波状況が悪い場所では音声が途切れたり、通話品質が低下する可能性があります。
そのため、通話品質を重視するビジネス用途などでは慎重な判断が求められます。
しかし、データ通信が問題ない状況ならば、かけ放題オプション料金などなしで利用可能というのが大きいでしょう。
料金面の魅力は非常に高いものの、使用環境や通話先に応じた使い分けがカギとなるサービスです。
サブブランド最強?高評価のuqモバイル
uqモバイルは、通話スタイルに応じた複数のかけ放題オプションを提供しており、無駄を省きながらも安心して利用できる構成が特徴です。
中でも「通話放題ライト」は、月額880円(税込)で1回10分以内の国内通話が無料になるプランで、ちょっとした連絡が多い方に最適です。
もっと長く通話したい方には、月額1,980円(税込)の「通話放題」が用意されており、時間制限なく何度でも通話が可能となります。
とくに長電話が日常的なユーザーには、料金の心配をせず利用できる点で安心感があります。
なお、通話放題オプションに加入することで、月額440円の「電話きほんパック(V)」も無料で使えるようになります。
このパックには、留守番電話や三者通話といった便利機能が含まれており、機能面でも充実した内容となっています。
ただし、0570や0180など一部の番号への通話はかけ放題の対象外であるため、注意が必要です。
また、60歳以上の方は「通話放題」が月額880円になる特別割引も利用でき、シニア世代にとってはさらにお得な内容となっています。
こうした特典や通話条件を正しく理解すれば、uqモバイルは幅広い年齢層にとって使い勝手の良い選択肢となるでしょう。
そしてUQモバイルは、通話品質を重視するユーザーにとって非常に評価の高い格安SIMです。
その理由は、親会社であるKDDI(au)のネットワークをそのまま利用しており、通信の安定性やカバー範囲が広いからです。
とくに、VoLTEに対応していることで音声通話のクオリティが高く、接続もスムーズに行えます。
実際、多くのユーザーが「つながりやすい」「音がクリア」と感じており、大手キャリアと変わらない通話体験が得られるという声もあります。
そのため、音質に敏感な方やビジネス用途での利用にも適していると考えられます。
驚異のコスパが魅力の日本通信SIM
日本通信SIMでは、3つのかけ放題オプションを展開しており、どれもシンプルでコストパフォーマンスに優れているのが魅力です。
最も手頃なプランは月額390円で利用できる「5分かけ放題」と「月70分無料通話」の2つで、それぞれ異なる通話スタイルに対応しています。
短時間の通話が多い方は5分かけ放題を、通話回数が少ないけれど1回の通話が長めになりがちな方には70分無料通話が適しています。
さらに、長電話が多い方向けには「通話かけ放題」があり、プランによって月額1,200円または1,600円で提供されています。
このサービスはプレフィックス番号や専用アプリが不要で、標準の電話アプリから発信するだけで適用されるため、操作に不慣れな方でも安心して使えます。
ただし、かけ放題オプションはすべての料金プランで利用できるわけではなく「合理的シンプル290プラン」「合理的みんなのプラン」「合理的50GBプラン」に限られている点に注意が必要です。
利用する際には、自分の通話パターンとプランの適用条件を事前に確認しておくことが重要になります。
VoLTEにも対応しており、高音質の通話が可能となっています。
これにより、雑音が少なく、相手の声をクリアに聞き取ることができるため、通話のストレスを軽減できます。
多くのユーザーがこの通話品質に満足しているとの評価もあり、コストと品質の両立が期待できます。
ただし、昼休みなど利用者が増える時間帯には、通信速度が不安定になる場合があるという声もあるため、特定の時間帯に頻繁に通話を行う方は注意が必要です。
mineo:選べる3回線で快適通話
mineoは、ユーザーの使い方に合わせてかけ放題オプションを選べる柔軟な設計が特徴です。
短時間の通話が多い方には、月額550円(税込)で利用できる「10分かけ放題」がおすすめで、1回の通話が10分以内であれば回数無制限で通話が可能です。
仕事の連絡やちょっとした私用電話であれば、この範囲で収まることが多く、通話料を気にせず使えます。
さらに、通話時間が長くなる傾向がある方には「時間無制限かけ放題」が適しています。
月額1,210円(税込)で、時間・回数ともに制限なく国内通話が可能となるため、ビジネスシーンや家族との長話に最適です。
どちらのオプションも専用アプリは不要で、スマホ標準の通話アプリをそのまま使えるため、操作に迷う心配もありません。
ただし、特定の番号への発信は無料通話の対象外となる点には注意が必要です。
たとえば、フリーダイヤルやナビダイヤル、国際電話などは別料金が発生するため、事前に対象範囲を確認しておくと安心です。
mineoのかけ放題は、自由度の高さと料金のバランスがとれたプランといえるでしょう。
音声通話に関しても、一定の品質を保っており、普段使いには困らないレベルといえるでしょう。
その理由として、ドコモ・au・ソフトバンクから回線を選べるため、自分の住んでいるエリアで安定しやすいキャリアを使える点が挙げられます。
さらに、IP電話サービス「LaLa Call」も提供されており、こちらはネット環境に左右されやすいため、Wi-Fiが不安定な場所では通話品質が低下する可能性があります。
イオンモバイル:3種類のオプションより選べる
イオンモバイルでは、利用者のニーズに合わせて「イオンでんわ」アプリを活用した3種類のかけ放題オプションを提供しています。
最も手頃なプランは「5分かけ放題」で、月額550円(税込)で短時間の通話を何度でも無料で行えるため、電話の回数が多い方にはコストパフォーマンスの良い選択肢です。
一方で、より余裕をもって通話したい方には「10分かけ放題」があります。こちらは月額935円(税込)で、1回10分以内の通話が無制限になるため、やや長めの通話が多い方に適しています。
さらに、「フルかけ放題」では月額1,650円(税込)で時間無制限の通話が可能です。
また、通話品質はVoLTEにも対応しており、対応端末であればよりクリアな通話が期待できます。
ただし、地域や時間帯によって通信環境が変わるため、長時間の会話や重要な通話では環境の確認が欠かせません。
アプリ不要で快適通話が可能なLINEMO
LINEMOのかけ放題オプションは、スマートな料金体系とLINE連携の強みが特徴です。
最も手軽なのが「通話準定額」で、月額550円(税込)で1回5分以内の国内通話を無制限に利用できます。
これは短時間の連絡が多い人にとって、必要最小限のコストで安心を得られる設計です。
より通話頻度が高い場合は「通話定額」オプションが適しており、月額1,650円(税込)で国内通話が時間無制限で利用可能です。
なお、「ベストプランV」を選んだ場合、この通話定額が月額1,100円(税込)となるため、よりお得に感じられるでしょう。
いずれのプランも、専用アプリは不要でスマホ標準の通話アプリから利用できます。
ただし、0570などのナビダイヤルや、番号案内、国際電話など一部の通話先はかけ放題の対象外となります。
さらに、LINEMOはLINEアプリの通信がカウントフリーとなる「LINEギガフリー」機能もあるため、LINEでの音声通話を多用する方にとっては通話オプションを補完する手段としても優れています。
通話品質においては、ソフトバンクの回線を直接使っているため、MNOと同等の品質が期待できるでしょう。
NUROモバイル:最大120分以内のオプション
NUROモバイルは、通話時間の長さに応じたかけ放題オプションを提供しており、無駄を省いた選び方ができる点が魅力です。
まず「5分かけ放題」は月額490円(税込)で利用でき、短い通話が多い方にとっては手頃な選択肢です。
専用アプリは不要で、通常の通話アプリを使うだけで自動的に割引が適用される「オートプレフィックス」機能が便利です。
もう少し長めの通話を想定するなら「10分かけ放題」が選べます。月額880円(税込)で、通話時間を10分以内に収めれば何度でも無料となるため、ビジネスや私用の定期的な連絡に役立ちます。
また、通話時間を気にせず使いたい方には月額1,430円(税込)の「かけ放題」プランがあり、1回120分以内であれば無制限で通話可能です。
なお、120分を超えると自動で通話が切断されるため、長電話の際は再発信が必要になります。
注意点として、このかけ放題はドコモおよびau回線でしか利用できず、ソフトバンク回線では非対応です。
対象回線を確認したうえで申し込めば、コスパの高い通話サービスとして非常に有効な選択となるでしょう。
また、VoLTE対応端末を使用すれば、高品質な音声通話も可能ですが、すべての機種が完全に対応しているわけではないため、SIM契約前に対応機種の確認が必要です。
自分に合うかけ放題を選ぶ前に知っておくべき基本知識
通話の利用頻度や使い方は人によって異なります。
そのため、最適なかけ放題プランを選ぶには、まずサービスの仕組みや違いを理解しておくことが欠かせません。
ここでは、通話オプションが基本料金に含まれているプランと、格安SIMと大手キャリアの違いについて詳しく解説します。
通話オプションが基本料金に含まれているサービスとは?
一部のプランでは、最初から通話がある程度無料になる仕組みが基本料金の中に組み込まれており、追加でオプションを申し込まなくても短時間の通話が使えるケースがあります。
例えば、ahamoでは5分以内の国内通話が契約と同時に利用可能となっており、わざわざ通話定額オプションを追加する必要がありません。
これは、短い通話を頻繁に利用するユーザーにとってコスト削減につながるだけでなく、申し込みの手間も省けるという点で利便性の高い仕組みです。
ただし、通話時間が設定された上限を超えた場合には、通常の従量課金が適用されるため、あくまでも「軽めの通話向け」であることを理解しておく必要があります。
また、こうしたサービスを選ぶ際には、どの程度の通話が自分の日常にあるのかを確認し、その通話スタイルと料金体系が合致しているかどうかを見極めることが重要です。
無駄なオプションを避けつつ、最低限の通話機能を確保したい方には特に向いているタイプといえるでしょう。
格安SIMとキャリアのかけ放題どこが違う?
かけ放題を選ぶ際にもう一つ押さえておきたいのが、格安SIMと大手キャリアで提供される通話サービスの違いです。
一般的に、キャリアのかけ放題は通信の品質や通話の安定性が高く、データ通信とセットになったプランも多く見られます。
通話時間や回数の制限がなく、特定のアプリを使わずにそのまま端末の通話機能から利用できるという点も、操作に慣れていない人には安心です。
その反面、格安SIMの場合は通話料金を抑える代わりに、通話専用のアプリを経由する必要があったり、時間制限のあるかけ放題プランが中心であることが多く見られます。
こうした仕組みによってコストを下げているため、月額料金は安くなりますが、発信方法や対象外となる電話番号など、注意しなければならない点も少なくありません。
加えて、通話品質に関しても、キャリアが自社回線を使っているのに対し、格安SIMは借り受けた回線を使用しているため、混雑時の音声の安定性に差が出ることがあります。
とはいえ、最近では格安SIMもVoLTEや高音質通話への対応が進み、以前ほどの差は感じにくくなってきました。
自分の通話頻度や利用環境、重視したいポイントによって、どちらを選ぶべきかは大きく変わってきます。
費用と使い勝手、両方のバランスを見極めた上での選択が大切です。
通話方式の違いが通話品質に影響する理由
スマートフォンで通話をするとき、私たちはあまり意識していないかもしれませんが、実は使われている通話方式によって音声の聞こえ方に差が出ることがあります。
代表的な方式としては「VoLTE(ボルテ)」や「IP電話」などがありますが、それぞれにメリットと弱点があるため、選ぶプランによって通話の快適さが変わるのです。
VoLTEは携帯キャリアが提供する高音質な音声通話方式で、4Gの回線を使って音声を送るため、3G時代に比べて雑音が少なく、声のクリアさが格段に向上しています。
この方式は遅延も少ないため、相手の声が自然に聞こえ、会話のテンポが崩れにくいという利点もあります。
ただし、これを利用するには対応機種であることと、通信事業者側のサービス対応が必要です。
一方で、格安SIMや一部のかけ放題プランでは、インターネット回線を利用するIP電話方式を採用していることがあり、こちらはデータ通信を使って音声をやり取りします。
Wi-Fi環境が整っていれば問題ありませんが、電波状況が悪い場所や通信が混雑している時間帯では音声が途切れたり、遅延が発生することもあります。
そのため、通話の安定性を求める方は、自分が契約しようとしているプランがどの通話方式を使っているのかを確認することが重要になります。
オプションの種類とその特徴をチェック
かけ放題と一口に言っても、その内容はサービスによって大きく異なります。
主に通話時間に制限がある「時間制限型」と、何時間でも話せる「無制限型」に分けられますが、それぞれに適した使い方があります。
自分の通話スタイルに合わせて選ばなければ、かえって損をしてしまうこともあるため注意が必要です。
時間制限型では、たとえば「5分以内」「10分以内」といった条件が付いており、その範囲内の通話であれば何回かけても無料となります。
このタイプは短時間の通話を頻繁にする人に向いていて、予約確認や家族との軽い会話などには十分です。
ただ、通話が制限時間を過ぎると通常の通話料金が発生するため、通話時間を意識して使う必要があります。
一方の無制限型は、何時間話しても通話料が定額で済む仕組みのため、仕事で電話を多用する方や長電話が多い方に適しています。
ただし、契約内容によっては一度の通話が2時間を超えると自動で切断される仕様もあるので、事前にサービスの詳細を確認しておくことが大切です。
これらの違いを理解したうえで、自分の通話頻度と時間に合ったプランを選べば、通話料を大きく節約できます。
セット割やキャンペーンでお得になるサービスも
かけ放題プランを選ぶ際には、単純に通話内容だけで比較するのではなく、セット割や期間限定キャンペーンの有無も見逃せないポイントになります。
特に、データ通信と音声通話を同時に契約する場合や、家族で複数回線を契約する場合には、割引が適用されるケースが多く、トータルコストを大きく抑えることができます。
たとえば、家族割を活用すれば、通話料そのものに割引が入るだけでなく、オプション料金が実質無料になる場合もあります。
さらに、通信会社によっては期間限定で「かけ放題オプションが数カ月間無料」といったキャンペーンを実施していることもあり、こうした機会を活用することで試しに使ってみることが可能になります。
ただし、キャンペーンには適用条件や期間が設定されていることがほとんどで、例えば「新規契約のみ対象」「特定プランへの加入が必要」といった制約があります。
事前に細かな条件を確認せずに契約してしまうと、想定外の費用がかかってしまうリスクもあるため、注意が必要です。
お得にかけ放題を使いたいと考えるなら、料金だけでなくキャンペーン情報も含めてトータルで比較検討することが重要です。
格安SIMのかけ放題を通話品質で選ぶなら?
高音質通話が可能なVoLTE対応SIMをチェック
格安SIMで高品質な通話を実現したい場合、VoLTEに対応しているかどうかは非常に重要な判断基準になります。
VoLTEとは、4G LTE回線を使った音声通話技術のことで、従来の3G回線を使う通話と比べて音がクリアで、通話が始まるまでの待ち時間も短いという利点があります。
この技術を利用することで、通話中にデータ通信も同時に行えるようになり、ビジネスやプライベートでの使い勝手が大幅に向上します。
ただし、VoLTEを利用するためには、SIMだけでなく端末側も対応している必要があります。SIMがVoLTE対応でも、端末が非対応であればその恩恵を受けることができません。
現在では、ahamoやUQモバイル、LINEMOなど、大手キャリアのサブブランドやオンライン専用ブランドがVoLTE(HD+)対応を明記しており、音質にこだわる方には安心できる選択肢となっています。
逆に、プレフィックス通話やIP電話主体の格安SIMでは、状況によって音質の不安定さを感じることもあるため、利用目的に応じて慎重に選ぶことが求められます。
ユーザー満足度が高いのはどのサービス?
通話品質に関するユーザーの満足度は、単なる技術的な仕様以上に、実際の体験に基づいています。
そのため、各サービスの評判をチェックすることは、後悔しない格安SIM選びにおいて欠かせないポイントです。
特にSNSやレビューサイトでは、通話の「つながりやすさ」や「音の聞き取りやすさ」に関するリアルな声が多く見られます。
例えば、ahamoはドコモのネットワークをそのまま使用しているため、通話の安定性や音質について高い評価を受けています。
同様に、UQモバイルもauの回線を活用しており、クリアな音声での通話ができる点が多くのユーザーから支持されています。
一方で、mineoやイオンモバイルなど、料金の安さを重視した格安SIMは、場所や時間帯によって通話の質にばらつきがあるという声もあります。
満足度の高さは、単に通話品質だけでなく、通話オプションのわかりやすさやサポート体制の充実度とも関係しています。
基本的には、大手のキャリアのサブブランドが評判が良い傾向になっていますが、当然エリアや時間帯などで違いがある為、一概に「この格安simが良い」とは言えません。
エリア・時間帯別の実体験から見る通話の安定性
通話品質は、理論上の仕様だけでなく、利用するエリアや時間帯によっても大きく影響を受けます。
特に、人口が密集する都市部や通勤時間帯などは、回線が混雑しやすく、通話が繋がりにくくなったり、音声が遅延したりすることがあります。
この点は、格安SIMが大手キャリアから回線の一部を借りてサービスを提供しているため、回線の優先度が低くなりやすいことが影響しています。
具体的には、LIBMOや日本通信SIMでは、昼休みや帰宅時間帯に通信速度が落ちるという報告があり、通話にも影響が出る可能性が指摘されています。
逆に、UQモバイルのように大手キャリアのサブブランドとして運営されているサービスでは、混雑時でも比較的安定した通話が可能との実体験もあります。
こうしたユーザーの声からは、自分の利用環境をあらかじめ想定しておくことの重要性が見えてきます。
たとえば、地方に住んでいて回線のカバー率が心配な方は、ドコモ回線を利用している格安SIMを選ぶことで、通話が途切れにくい環境を得られる可能性が高まります。
通話の安定性は、短時間の通話ならあまり気にならなくても、長時間や大事な場面での通話では差が出るため、自分の使い方と地域性を考慮したSIM選びが求められます。
格安SIMの電話かけ放題比較まとめ
格安SIMのかけ放題プランは、料金だけでなく通話品質や通信速度、サポート体制など複数の要素を比較して選ぶことが重要です。
短時間通話向けや無制限通話、専用アプリの有無など、プラン内容は各社で異なります。
また、ナビダイヤルなど一部の通話が対象外となるケースもあるため、事前確認が欠かせません。
さらに、初期費用やキャンペーン、店舗サポートの有無も後悔しない選択のポイントです。自分の通話スタイルに合ったプランを見極めましょう。